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HOW TO / 作品制作のヒント

ステップアップのヒントに! フォトコンPPC vol.116 「もうちょっとで入選!」審査員の講評


「こんなにも幸せ」山口純子


歌手あいみょんの「ハルノヒ」を聞いてイメージが浮かんだ1枚とのこと。椅子に座っている人と、右側の立っている人はおそらく全く関係なく、たまたま電車に乗り合わせた2人だと思いますが、これから物語が始まっていくかもしれないようなストーリーを感じさせてくれます。顔が写っていないことで余計に想像力が深まりますね。チェーンのバッグなどもアクセントとして効いてます。良い組み合わせを見つけられたと思います。

「ケンカの後で」渡辺亮介


撮影意図が書かれていなかったので状況はわかりませんが、とてもかっこいい後ろ姿の男女が夕日を眺めている様子を、印象的に切りとられています。タイトルにあるような、ケンカの後には見えませんね。公園にいろんな人たちがいる中で、この2人が主役ということが強く伝わってきて、後ろ姿ですが強い主張のあるポートレイトだと思いました。

「白鳥」かじさわひろこ(北海道)


稚内市の大沼にて撮影した写真とのこと。こんなにたくさんの白鳥を見たことがないので、見ごたえがありました。湖だけでなく奥の陸地にも、たくさんの白鳥がいて、すごい場所ですね。湖を泳いでいたり、眠っているのか顔の見えない白鳥もいたり、白鳥が思い思いに過ごしている姿が面白かったです。

「あの日の想い」小野 gak サトル(埼玉県)


女性が持つ傘の形と、左上の山のシルエット、右のガードレールや歩道の山型の模様がリンクして、見どころがある写真です。「何かを発見したことで、過去を思い出している様子を表現」と女性が目をつむっている姿を撮られていますが、この写真は雨の中、女性だけが赤い傘でポジティブの象徴になっていることが面白いと思いましたので、もう少し明るい表情のバージョンも見てみたかったです。

「壁の記憶」池上陽久(富山県)


今回のテーマ、「街での発見」にピッタリの作品ですね。街を歩いているときに、以前火事があったのか、壁に焦げ跡のついた建物が残っていて、その時の思いなどが残っているような気がして、雰囲気を切りとったとのこと。確かに少し寂しさや怖さを感じる写真です。ただ、それ以上の感情が沸き起こることがないのが少し残念でした。絵としての面白さや、作者の思いがそこに重なるとよかったと思います。


STORY TELLER / 写真家達の物語 vol.37

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まちスナ日和