プロフィール

PROFILE

西野壮平 Sohei Nishino

1982年、兵庫生まれ。歩くこと、旅を通して得た個人的体験をもとに作品を制作している。

2013年日本写真協会新人賞、Foam Talents Call 2013、2016年さがみはら写真新人奨励賞。2018年MAST Foundation Photography Grant受賞

主な展示にDAEGU PHOTO ビエンナーレ(2010年・大邱、韓国)、日本の新進作家展vol.10(2012年・東京都写真美術館)、フェスティバル Images Vevey (2012年・ヴェヴェイ、スイス)Of Walking グループ展(2013年・Museum of Contemporary Photography, シカゴ)「New Work: Sohei Nishino Exhibition」個展(2016年・サンフランシスコ近代美術館、アメリカ)等がある。

オフィシャルサイト

http://soheinishino.net/

インタビュー

INTERVIEW

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    作品

    Diorama Map Beppu 2020

    常に増幅を繰り返し、生まれては消え、集積続ける都市。私はカメラを手にある特定の都市を歩き、鳥瞰、仰視、あるいは路上など様々な場所から撮ったすべての断片を、地図に即して一枚一枚キャンバスに繋ぎ合わせ、記憶を再構築することで、都市の放つ特異性や、都市が垣間見せる”現在”の姿をイメージ化している。そこでは地図における記号的な表現とは全く異なる、具体的事物や出来事が写された写真を用いて、再び地理学的な表現を試みることによって、自身の経験と記憶の集積による都市の姿を表現しようとしている。そうして出来上がってくるものは決して正確な情報を伝えるための地図ではなく、一人の人間がその街をどのように見て、どのように歩いたかということの記録の痕跡であり、一つの認識の表れであると共に、生命感を持ったエネルギーの縮図としての都市の姿である。自身の身体を用いることにより、私は都市を、必ずしも記号化された情報や物質的な建造物で構成された個体ではなく、そこに住む人間の経験や行動、あるいは歴史や記憶が積み重なる、有機的で瑞々しい一つの生命体として捉えようと試みている。

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