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等身大を超えるスケールの写真インスタレーション 志賀理江子の新作個展「ヒューマン・スプリング」

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日本国内のみならず、国際的な注目を集める写真家・志賀理江子の新作個展『ヒューマン・スプリング』が5月6日(月・振休)まで東京都写真美術館で開催中。

本展は、「いつかやらなければと思っていた大きな題材がある。会期は絶対に春で」という作家本人の第一声から企画が始まり、構想から4年の歳月を経て開催に至った。

〈ヒューマン・スプリング〉より《人間の春・彼には見える》2019年作家蔵©Lieko Shiga
〈ヒュ-マン・スプリング〉より 《人間の春・あの人は私が私だと思っている》2019年作家蔵©Lieko Shiga

2008年より宮城県に移住した志賀は、長く厳しい冬を打ち破るような東北の春に惹かれていった。
2011年3月の東日本大震災で、生死を分ける壮絶な体験を目の当たりにし、震災とその後の生活のなかで、「人間とは何なのか」という大きな題材と向き合うため、「春」という季節を手がかりに精神医学に関する書物や関係者との対話から考察を深めていった。
〈ヒュ-マン・スプリング〉より《人間の春・昨日と変わらない今日 今日と変わらない明日》 2019年 作家蔵 ©Lieko Shiga

「人間と春」というものを見つめ続けることから始まり、現代を生きる私たちの心の奥に潜む衝動や本能に焦点をあて、日本各地のさまざまな年代、職業の人々とともに協働し制作した約100点の新作が初公開されている。
〈ヒュ-マン・スプリング〉より《人間の春・太陽の下で》2019年 作家蔵 ©Lieko Shiga

展示空間は、巨大壁によるインスタレーションで構成されている。世界最大サイズの写真はニューヨークでプリントされ、今回の展示に合わせて立体的に制作された。来場者は、等身大を超えるスケールの写真が立ち並ぶ空間を縫うように鑑賞をしていく。

会期はゴールデンウィーク最終日の5月6日(月・振休)まで。
超大型プリントのインスタレーションならではの、作品の存在感と溢れ出る気迫を、ぜひ会場で体感して欲しい。

志賀理江子 ヒュ-マン・スプリング
会期:開催中~5月6日(月・振休)
会場:東京都写真美術館 2階展示室
開館時間:10:00~18:00(木・金は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(ただし4月29日[月・祝]および5月6日[月・振休]は開館)
観覧料:一般700(560)円/学生600(480)円/中高生・65歳以上500(400)円
※小学生以下および都内在住・在学の中学生、障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※第3水曜日は65歳以上無料

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