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HOW TO / 作品制作のヒント

iPhoneで撮影した写真集『たね』で学ぶ! ご近所スナップの始め方&撮り方



なかなか遠出がしにくい中、撮る楽しみを味わうと言えば、ご近所スナップ。
スーパーやコンビニに行く途中、駅前にちょっと用事を済ませに行くとき、カメラ片手に出かけてみませんか?

見慣れた街で何を撮ればいいかわからない!というスナップ初心者の人は、アーティストのときたまさんの写真集『たね』を参考にするのをお勧めします。

ときたまさんが撮った、家の近所の恵比寿やお散歩コースの東京周辺、日本各地で撮影した約5千枚の中から391枚を収録した写真集の写真を分類して、スナップの始め方&撮り方のヒントを探りました!

写真集の中で見つけた、5タイプの写真

「あっ!」と思ったら目的なく何でも撮るのがときたまさんのスタイル。そんなオールジャンルの写真の中から5タイプのスナップ写真をヒントに、撮るきっかけを見つけてみましょう。

1.テーマカラーを決めて撮ろう


名作をお手本に撮ろうと意気込んで街に出ても、なかなかシャッターチャンスには出会えないもの。まずは瞬発的に反応する力を身につけることが大切です。そこで「テーマカラー」を設定して撮影してみましょう。ときたまさんの好きな色は「ピンク」や「赤」。好きな色に出会ったら、何も考えずにシャッターを切ると、意外に面白いものが撮れていたりします。

2.モチーフを集めよう



例えば、丸や三角、四角、標識や看板、富士山やイチゴや猫など、気になる形やモチーフはありませんか? 見つけたら必ず撮り集めていくことで、自然とシリーズ作品になっていきます。好きなモチーフと出会ったらすかさず撮る!とルール化するのもあり。何が好きかわからない場合は、過去の写真を眺めてみると「無意識によく撮ってるもの」を見つけられるかも。自分の好みをリサーチしてみるのもお勧めです。

3.集まっている人を撮る



人が集まっているところには、必ず何かがある! 2人、3人、4人と、並んでいる人を見つけたら観察してみましょう。そこで起こっていることを知るのも興味深いけど、そこにいる人の立ち姿やしぐさにも注目。その場所を第三者の目で客観的に写し取ることで、「何が起こっているんだろう?」と想像力を掻き立てられる写真になります。

4.いつもと違う様子を撮る




スナップのウォーミングアップができてきたら、今度は自分が面白いと感じるものを写してみましょう。入れ替わるお店や広告、街で出会ったいつもと違う様子など、カメラを持って見渡しながら歩いていると、不思議と「変わったもの」に出会うもの。ピンときたら迷わず撮っておきましょう。数年たって見返したときに、時代の記録としても面白い写真になっているはず。

5.ベストな瞬間を狙って撮る


街の景色をとらえて瞬間的に反応できるようになってきたら、これは! と思うシーンを、構図や配置や色を考えて撮ってみましょう。千載一遇のチャンスは、狙ってる人にしか訪れません。美意識を働かせて自分の好きな「画」が撮れるようになれたら、大きな前進です!

皆さんも気分転換にご近所スナップをしながら撮りためていけば、気づいたころには作品にまとまるほど膨大な数になっているかも。ときたまさんの写真を参考に、ぜひスナップ写真を楽しんでくださいね。

写真集『たね』とは?

2016年3月の撮り初めから2019年11月までiPhone XRで日常をスナップした写真集。東京・恵比寿が1/3、お散歩コースの渋谷、広尾、代官山、青山が1/3、展示や旅行で行った日本のあちこちでのスナップが1/3で構成。入稿前にコロナ禍となり、改めてコロナの街を撮って追加しました。

<プロフィール>
ときたま/アーティスト。「写真集食堂めぐたま」共同主宰者。出版社勤務後、編集プロダクション社長、出版社社長(季刊写真誌『デジャ=ヴュ』発行人)など。でも、自分自身の表現をしたい!とフリーで活動中。


写真集『たね』
価格:3,850円(税込)
サイズ:縦164㎜×横116㎜(変形B6サイズ)
ページ数:400ページ
写真点数:391点
オリジナルプリント1点付き(全て違うプリントがつきます)
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