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HOW TO / 作品制作のヒント

旅先で使える!心を動かす風景写真の撮り方2/2


旅先でせっかくいい風景に出合ったのに、思い通りの写真にならないことはありませんか?
今回は、PHaT PHOTO写真教室講師の設楽季昭先生が、心を動かす風景写真を撮るためのコツをご紹介します!

\今回ご登場いただく先生はこちら!/

設楽 季昭(しだら としあき)
PHaT PHOTO写真教室で写真を始め、2006年よりPHaT PHOTO’S契約作家として活動。人物、風景、CDジャケットやライブ撮影を中心に活動中。写真集:「GR SNAPS」「MOONLIGHT EXPRESS.jpg」など
4月開講のビギナークラスを担当予定。

【POINT1】 構図を意識する

構図の変化はメッセージの変化

構図をつくるときは、伝えたいことが何かを意識して構図を考えましょう。

たとえばこの写真①。波や人物など具体的な景色が入ることで、今の瞬間を切りとったという“現在”の意味合いが出ますが、空の比率を大きく撮ってみると②、おじいさんが空を見上げ、その先を見つめる“未来”の意味合いが出てきます。逆に地面を大きく配置することで、歩いてきた道のりを想起させ“過去”の意味合いが強くなります③。ほんの少しのカメラワークで、自分が見つけた旅の物語は大きく変わるのです。

①【現在】

②【未来】

③【過去】

【POINT2】 距離を考える

風景を引き立たせる「寄り」と「引き」の視点

風景写真に行き詰まったときに試したいのが、「寄り」「引き」の意識です。

自分が気になった場所や被写体に対してぐっと寄ったり、あるいは思い切り引いて撮影することで、風景という広い枠の中で自分の興味の“深掘り”をすることができます。寄ることで被写体がボケたり、引くことで別の被写体が画面に入るといった思わぬアクシデントも、新しい視点のヒントになることがあります。

50㎜/マニュアル/ f2.0 / 1/15 秒/ ISO800

【POINT3】 人を入れてみる

人物を入れて風景に動きを出す

より魅力的な旅の風景を撮りたい人は「人をいれた風景を撮る」ことをお勧めします。人物が入ることで、画面に動きやストーリーが生まれ、風景が活き活きしてきます。

写真にいる人が、立ち止まっている、あるいはいない風景を想像すると、印象は全く違ってくるはず。旅での人との予期せぬ出合いは、写真力を鍛える訓練にもなりますし、それが旅の醍醐味でもあります。

28㎜/マニュアル/ f5.0 / 1/30 秒/ ISO400

55㎜/マニュアル/ f5.0 / 1/200 秒/ ISO100

【POINT4】 写真のセレクトに必要なこと

“第2のシャッターチャンス”

旅から帰ってきたあと、数ある写真の中から、コンテスト投稿やプレゼント、展示などに向けて「選び」ますよね。このセレクト作業を「第2のシャッターチャンス」と呼んでいます。

自分の言いたいことを伝えるために「最適な1枚」を選ぶには、そのシーンの写真が1点だけだと選びようがありません。つまり、写真のバラエティがあることが重要です。だからこそ、多角的な視点が必要なのです。旅で出合った目の前の風景に、どれだけ踏み込んでいけるか。風景写真を、いろんな角度から楽しんでください。

30㎜/マニュアル/ f4.5 / 1/1250 秒/ ISO200

≪今回のまとめ≫

今回の旅の風景写真の撮り方では、「いかに多角的、立体的に目の前の風景を切りとるか」が重要で、それが風景写真の魅力でもあるということがわかりました。

何より忘れちゃいけないのは、見た風景に自分の心が動いているかどうか。その感動を誰かに伝えるために写真を撮るはず。「初心忘れるべからず」ということで、みなさん旅の風景撮影を楽しんでくださいね!

 

いかがでしたでしょうか?

風景撮影で何より大切なのは、自分の心が動いているかどうかということ。
自分の“伝えたい”気持ちを忘れてはいけませんね。
ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、風景写真撮影に挑戦してみてくださいね!

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本記事は、Vol.100号まで紙媒体で発行していたPHaT PHOTO vol.82号の内容を一部抜粋したものです。

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