御苗場2018 受賞作品＆選考理由発表！ エプソン賞／ソニー賞／ジャンル賞
モデルポートレイト賞 Supported by Wacom
デジタル撮影ならではの特性を生かし優れた作品に送られる賞です。受賞者には、プロフォトグラファー必須のアイテム、レタッチや画像処理などに最適なペンタブレットWacom Intuos Proを授与。
かね子はる
「I am」
《select》御苗場事務局
選考理由 モデルポートレイト賞の候補作品はたくさんありましたが、撮影者のアイディアや思想、こだわりが強く見えてきたのがかね子はるさんの作品でした。セルフポートレイトということですが、自分というモデルを「素材」にすることに徹底し、無関係の鑑賞者が見て面白い作品を細部までこだわって、つくっていたと思います。ポートレイト作品の中では断トツで、内容も展示方法も考えられていました。これからも主観と客観のせめぎ合いを続けながら、自分にしかできない表現を模索してください。
■concept
今回は初めての御苗場でもあったので、自己紹介のような展示にしようという思いがありました。なので近年のセルフポートレイト作品をまとめて、展示させていただきました。
■question
――この作品で伝えたいことを教えてください。
私という存在でしょうか…笑。ただ最近思っているのは、私という存在を肯定するためにセルフを撮っていると感じます。写真1枚1枚においては、セルフを撮り始めた頃から、動くものの美しさを伝えたいと思っています。今回の写真でいうと、髪の毛の揺れる動きや、リボンのなびく動きなど。また最近はデザインやアイデアが楽しい写真を撮ることも好きです（うさぎさんの写真やごまを手や頬につけている写真）。そういった私独自の可愛いと思っている感性に共感していただけたら、嬉しいです。
――この作品を撮影することになったきっかけは何ですか？
個々の作品で撮影時期が異なるので、きっかけはどれも異なります。ただ、アイディアは私がふだん生活している中に見たものや聞いた音楽などから着想を得ることが多いです。あと、自分にとって何かビックイベントがあった時（今回の展示作品の中では成人式の写真がそうですが）、自分の姿を自分自身で残しておきたいと思ってシャッターを切っている気がします。
――作品を作る上で苦労したことはありますか？
ここまで多くの作品数で展示したことがなかったので、展示作品を並べたときのバランスに苦労しました。似た構図や、似た色味の写真が同じ場所に固まらないよう何度も試して配置を決めました。
――今後目指していることなどあれば教えてください。
もっと広い視野をもって、セルフポートレイトだけではなく、私が撮りたいと思う写真をたくさん撮っていきたいと思っています。表現の幅を広げられるようこれからも頑張ります…!!
1998年生まれ、東京在住。日本大学藝術学部写真学科在学中。5歳の時にクラシックバレエを始める。2014年写真を撮り始め、2015年に写真展に初出展。そこで1位を得て本格的にセルフポートレートで活動を始める。当初からの踊りを交えたセルフポートレートを続ける一方、近年は自分の踊り以外にクローズアップした作品もつくっている。
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