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御苗場2019 レビュアー大西洋さんが選出した理由とは? 受賞&ノミネート作品公開
2019年2月28日(木)~3月3日(日)までの4日間、横浜・大さん橋ホールにて開催された日本最大級の写真展イベント「御苗場2019」。270以上の写真好きによる個性豊かな展示のなかから、レビュアー賞、スポンサー賞などを受賞した作品をご紹介しています。
本記事では、レビュアー・大西洋さんが選出した作品をご紹介。レビュアー賞受賞作品だけでなく、ノミネート作品も一挙ご紹介します。ノミネートの理由もコメントいただきましたので、作品と一緒にぜひご覧ください。
■ノミネート作品
・W044 石戸 俊夫
・W052 Kazumasa Abe
・W085 Tomas H. Hara
・W093 Annion_Coppi
・W105 平面バカ
・W130 cameraism
・W156 磯野ひろき
・T12 八木 香保里
・T40 谷川 真紀子
■レビュアー賞・受賞
・T08 オオタ サトル
・W044 石戸 俊夫
・W052 Kazumasa Abe
・W085 Tomas H. Hara
・W093 Annion_Coppi
・W105 平面バカ
・W130 cameraism
・W156 磯野ひろき
・T12 八木 香保里
・T40 谷川 真紀子
■レビュアー賞・受賞
・T08 オオタ サトル
ノミネート作品
W044 石戸 俊夫
大西洋さんコメント
渋谷を撮ったストリートスナップ。写真家ら作者の感情が感じられる作品と思います。ストリートスナップは、写真家と被写体の距離感などにより、その表現は我々に対して問いかけをします。多くの諸先輩方のスナップを参考にして自分のストリートスナップでのポジションを確立していってもらいたいと思います。
W052 Kazumasa Abe
大西洋さんコメント
光の使い方が印象に残った作品でした。残念ながら作者とお話しする時間を取れなかったのですが、コンセプトや作家の内面を聞いてみたかったと思っております。ステートメントをもっと充実させて、ご自身の頭の中にある作品に対しての感情を言葉にすることを考えてみてはどうでしょうか?
W085 Tomas H. Hara
大西洋さんコメント
背面に新聞をはり展示する手法が面白かったです。作品はストリートスナップですが、新聞と写真のレイアウトや記事と写真との関わりなどを、さらに追求していくような作品を将来拝見してみたいと思いました。
W093 Annion_Coppi
大西洋さんコメント
心が休まる、日本の特徴を捉えられたまとまりのある作品と思いました。限られたスペースで良い展示にもなっていると思います。フレーミングをさらに研究してみてはいかがでしょうか?
W105 平面バカ
大西洋さんコメント
展示の手法が印象に残りました。作品も興味深かったです。このシリーズがどのくらいの枚数で構成されているかはわかりませんが、インストールも自分の写真作品の重要な一部であることをさらに追求してこれからも活動してもらいたいと思います。
W130 cameraism
大西洋さんコメント
このピンクの色!欧米の友人と話をしていて話題になりました。日本の写真家が使う色らしいです。日本の若い女性とこの色、もしかしたらアニメーションかもしれません。一度、この色について研究してみてはいかがでしょうか?
W156 磯野ひろき
大西洋さんコメント
コンセプトもわかりやすく、良い作品であると思います。展示の精密さをもっと追求してみたらいかがでしょうか?楽しみにしております。
T12 八木 香保里
大西洋さんコメント
ストーリーとしても写真としても、ある意味完成されている作品であると思います。作品を作っているときにある自分の感情をさらに言葉にして、それが社会や今までの歴史に、写真史に、どのように関連しているのか?などを一度振り返って考えてみてはいかがでしょうか。
T40 谷川 真紀子
大西洋さんコメント
このシリーズの作品をもっとみてみたいと思いました。20枚、30枚になったときにどのような作品になるかが非常に楽しみです。これからも、作品制作を頑張ってください。
受賞作品
T08 オオタ サトル
大西洋さん選出理由
今回は写真集を出版している出版社としての立場から、作品を見させていただきました。これは後から気づいたことなのですが、多分オオタさんのブースには、写真と呼ばれるものが置いてないんですね。私の中でオオタさんのブースは、「本がある」というのが最初の印象でした。そして、手に取って本の中身を見ていくと、そこにはバス停が写っていた。実はバス停や、あるいは自動販売機など比較的分かりやすい被写体を撮られている方はいっぱいいるんです。でも、それを50枚、100枚と続けて撮られている方はそんなにいない。
続けることにすごく価値があると思いますし、これを続けていってチャンスがあれば、一緒に本をつくれたらなと。そしてまた御苗場に戻ってきて、その本が展示され、販売される時がくればいいなと思い、今回の賞を差し上げることを決めました。写真がもともと持っている魅力を、作品をつくりながらもっと考えていただいて、より良い写真群を見れる日を楽しみにしています。頑張ってください。
いかがでしたか?
ノミネートされたみなさま、おめでとうございます!
ほかにも、御苗場2019のノミネート作品とその理由を紹介しているので、ぜひご覧ください。