ステップアップのヒントに! フォトコンPPC vol.117 「もうちょっとで入選!」審査員の講評
「PHaT PHOTO」の人気コンテストPPC。
デジタル雑誌でも配信しているPPC vol.117の結果と講評を、PHaT PHOTO Webでもご紹介します。
■入選:応募作品の中から一次審査を通過した17点
■もうちょっとで入選:「入選」にわずかに届かなかった20点
■あと一息:「入選」「もうちょっとで入選」には選出されなかったが、編集部が取り上げたい、あと一息で受賞に届きそうな13点
上位50作品には必ずコメントがつくPPC。
今回は、編集部が選出した「もうちょっとで入選!」の作品を発表。
入選にわずかに届かなかった20点。作品に対するコメントや、ステップアップのヒントをお伝えします。
「バックシャン」黒澤一章(群馬県)
この鳥はジョウビタキというのですね。オレンジとグレーの色が混ざり、そして真っ白な部分もあって、その美しさに見とれてしまいました。ふさふさとした毛の1本1本も柔らかく表現できています。写真じゃないとじっと見つめられない被写体なので、見せてもらえてとても嬉しかったです。待っただけのかいあった横顔もとてもかわいらしかったです。
「去年今年西郷さんの見るパンダ」オオニシアマネ(神奈川県)
少し見上げたアングルの西郷隆盛像が青空に向かっている様子がすがすがしく、新年を感じさせてくれた1枚でした。右側に木を入れたことも、画面が引き締まってよかったと思います。「西郷さんが見ているのは今年も動物園のパンダではなく、電気量販店のマスコットのパンダ」というコメントがユニークで、写真好きの発想に笑わせてもらいました。
「もうすぐ春ですね・・。」求磨川貞喜(岡山県)
岡山県山間部で撮影されたものとのこと。畑の片隅にあった親子風の人形が、春を待っているかのように立っていたのを写されたそうです。おそらくストレートに写しても絵になる写真は撮れたのではないかと思いますが、シンメトリーにしたことで、ミラーハウスのようなファンタジーを感じました。なぜそうしたのかの理由がもう少し感じられると良かったですね。
「surface」神成邦夫(北海道)
空と地面を分ける真ん中をよく見ると、鉄塔や小屋などが点在していて、ぱっと見の印象より、よく見ると面白い写真だと思いました。左手前に咲いている 細い草花も、絵にアクセントをもたらしていました。一見、何もない真っ白な写真ですが、何もない中に「あるもの」を見つけ、目を凝らさせてくれる印象 深い写真でした。
「見つめる先の光」Kazeo(東京都)
たたずまいが印象的な1枚です。腕に当たった強い光も、少し変わっていて面白いなと思いました。ただ、この腕に当たった光が少し強すぎるのと、その一方で女性の顔が暗すぎたように思います。あくまでこの女性をメインの被写体にして、その「見つめる先の光」に見る人が思いをはせられるようにすれば、もっと忘れがたい写真になったと思います。