ステップアップのヒントに! フォトコンPPC vol.117 「もうちょっとで入選!」審査員の講評
「Child in the twilight」Arki(茨城県)
プノンペンの街中を歩いている時に咄嗟にスナップした1枚とのことです。裸の男の子が街を歩いていて、まさに海外のストリートの情景だなと感じる写真でした。横断歩道や歩道のへりのラインを入れたことで写真にしまりが出てよかったと思うのですが、男の子が あまりよく見えないのが残念でした。もう1枚、粘ってもよかったのではと思いました。
「子猫の声が聞こえたら」にたばる(滋賀県)
強い目と、少し開いた唇が印象的なポートレートでした。おそらくカフェかどこかでしょうか。少し暗くなってきた室内で、背景がごちゃごちゃしそうな場面を、しっかり女性をメインにして強いポートレートに仕上げていると思います。女性がこびたり、気取っていたりせずに、ありのままの存在感をしっかりとらえられているのが良いと思いました。
「水面に映る白鳥と空」舟川十四朗(富山県)
水田に映った空の美しさを手前で表現し、画面の上1/4ほどに白鳥を入れた構図の美的感覚が素晴らしいと思いました。ただ、メインが何かわかりにくいので、手前に何か浮かんでいたり、飛行機雲などが水面に写っていたりするなどもう ワンアクセントあると、よりよくなったと思います。タイトルもストレートなので、もうひと工夫あるといいなと思いました。
「若い娘」かじさわひろこ(北海道)
北海道幌見峠で撮られたとのこと。一面のラベンダーと、背景の町並みを望遠レンズの圧縮効果で表現していて、絶景感のある場所のすごさを感じました。そして2名の女性が記念撮影で飛び跳ねている様子がユニークですね。下が白、上が黒、髪形も似ていて双子のような2人が楽しそうです。ちょっとシュールさを感じました。
「陰模様」西端久(大阪府)
ベンチの上の、パーゴラ屋根と呼ばれるものの影が地面に落ちたものだそうです。まっすぐな島縞模様でもなく、規則的すぎないデザインであるところがいいですね。無造作に散った落ち葉もアクセントになっている気がします。光が強いので、当たった明るい部分と、影の部分の見え方の違いにも、はっとさせられました。