ステップアップのヒントに！ フォトコンPPC vol.114 「もうちょっとで入選！」審査員の講評
「かつて」船見征二（栃木県）
かつてりんとして咲いていたが、手入れを怠ってしまい、こうなってしまったとのこと。枯れた花の描写について、「かつてりんと咲いていた」という風には見えませんでした。花に対して花瓶の割合も大きく感じてしまいました。枯れてしまったとしても、もう少し、花としての存在感を見せてあげてもよかったのではないかなと思います。
「Bread or me？」能登谷明日香
たまらなくかわいい写真ですね！ 赤ちゃんのむちっとした手とちぎりパンを比べた写真かなと思ったら、わざわざ似た形のパンを焼いて作ったとのことで、赤ちゃんに対する愛情が感じられました。手もパンも、どちらも写真の上から思わず触ってしまいたくなるような、柔らかさと愛らしさが伝わってきます！
「水玉模様」木村響子
横断歩道の白線の上の、カラフルな傘がアクセントになっていますね。ただタイトルにある「水玉」感は少なく、むしろ白線の直線的な模様や、タイヤによるこすれなどに発見があって面白さを感じました。誰もが撮りたくなるいい場所なだけに、この場面を「模様」ととらえるか、舞台としてストーリーを探すか、ぜひ、らしさを追求してみてください。
「プロの満足」タナベマナブ（東京都）
飛行機の格納庫にて、夕刻、仕事を終えて帰るプロフェッショナルのシルエットに誇りを感じて撮られたとのこと。光と影のコントラストも助けとなって、ポスターになりそうなかっこいい写真です。欲を言えば、飛行機の車体をもう少しはっきりと見せるか、もしくはもう少し明確に人物を主役にしても、よかったかもしれませんね。
「私の進む道は…」松山瑞樹
日々の生活の葛藤の中、立ち止まって考える姿を表したとのこと。表現しようという強い意志を感じる作品です。天井からのライトがスポットライトのように見え、舞台の主人公のようです。欲を言えば、後ろで行きかう人々と主人公を対比するために、もう何名かが、もう少し見える形で写り込んでいると、意図がもっと伝わりそうです。
