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HOW TO / 作品制作のヒント

ステップアップのヒントに! フォトコンPPC vol.114 「もうちょっとで入選!」審査員の講評


「PHaT PHOTO」の人気コンテストPPC。
デジタル雑誌でも配信しているPPC vol.114の結果と講評を、PHaT PHOTO Webでもご紹介します。

PHaT PHOTO CONTEST
■入選:応募作品の中から一次審査を通過した17点
■もうちょっとで入選:「入選」にわずかに届かなかった20点
■あと一息:「入選」「もうちょっとで入選」には選出されなかったが、編集部が取り上げたい、あと一息で受賞に届きそうな13点

上位50作品には必ずコメントがつくPPC。
今回は、編集部が選出した「もうちょっとで入選!」の作品を発表。
入選にわずかに届かなかった20点。作品に対するコメントや、ステップアップのヒントをお伝えします。

「たなばた祭り」福井悟(奈良県)


大阪の四天王寺のたなばた祭とのこと。一瞬風が吹く時を待って撮影されたとのことで、鮮やかな色の吹き流しが揺れて、躍動感のある写真です。ごちゃごちゃとした人込みですが、正面からくる親子連れが主役となって、まとまりが生まれました。逆光シーンもうまく活きた場面でした。

「いっぷく」求磨川貞喜(岡山県)


夏休みに帰省した息子さんが、長旅の疲れを落として一服しているところとのこと。自然豊かな場所に、息子さんの茶髪が目立ちますね。もりもりとした山の緑と、家の脇に積まれた薪。ここはどこなんだろう、何を考えながら煙草を吸っているんだろう、などと、想像してしまう1枚です。

「湖上の書」髙野良介(群馬県)


「赤城小沼に素晴らしい草書体の文字を見つけました」とのコメント。いつもながら、被写体を見つける感性が、他の人にはないものを持っていらして、素晴らしいなと思います。タイトルも美しいです。木の枝や控えめに入っている花の入れ方、そして微風に揺れてたゆたう波の形も、掛け軸の絵のような上品さがありました。

「19の夏」須藤博(群馬県)


この美しく、天国のような場所はどこなんだろう…?と思ったら、「三宅島噴火、全島避難から19年目の夏。当時すべて燃えてしまい、木の残骸しか残らなかったのに、青々とした新しい命が芽生えている風景に勇気づけられた」という撮影意図が。美しさが現実を伝える役割を果たす、好例だと思います。作者の思いが届く写真でした。

「七夕の願い、それは欲望」タナカヤマト(千葉県)


七夕の鮮やかな色合いの写真はよく見ますが、モノクロでこのようにとらえた写真はあまり見ませんね。小雨が降る夜、ライトに照らされた少々不気味な雰囲気の七夕飾りを見て、そこに吊るされた短冊の「お願いごと」が、まるで「人の剥き出しの欲望」のように面白かったので撮影したとのこと。他の人と違う感性がとてもよかったです。


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