フォトまち便り「Hello Local」vol.6 AMAZING TOYAMA写真部~わたしのオススメ「富岩運河水上ライン」の旅~
熊野、富山、郡山、下田という4つの地域で活動する写真部が交換日記のように、写真と文章を紡ぐ週1連載「フォトまち便り Hello Local」。
今週は富山市で活動するAMAZING TOYAMA写真部から、お便りが届きました。
今回は部員の渡辺春奈さんが「川」にまつわる富山市の魅力を教えてくれます。ぜひご覧ください。
川が身近にあるまち
前回の記事でメンバーが、それぞれの好きな富山をご紹介させていただいたように、富山を語るには豊かな自然は外せないだろうと思う。
またかと思うかもしれないが、それがよいところではないか、と私は思う。
山があり、海があり、それをつなぐ川があり、言葉にすると日本全国どこでもみられる光景ではあるが、地形やそこに暮らす人々によって全て違った形で現れているところが魅力だ。
県外出身者の母に言わせると、富山のように大きな川が7つもある県はそうそうない、と言っていたが本当かどうかはわからない。
が、小学生の時に覚えさせられた7大河川の名称は、卒業後数十年がたった今でもちょっと頑張れば思い出せる位だ。
それほど川は身近な存在なのかもしれないと改めて感じる。
なんだかんだ若いと思いながら生きてきているが『数十年』というワードに引っ張られ、結構な衝撃を受けており、このなかでもあと3回位は思い出してしまう気がする。
それはさておき、今回はそんな7大河川の一つ、神通川へと繋がる、富岩運河水上ラインの旅をしようと思う。
お酒好きの方にも特にオススメしたいコースだ。
それでは早速、環水公園の乗船場からスタート。
受付でライフジャケットを装着し安全を確保。船内は冷暖房も完備されている為、真夏の暑い時期でも快適だ。
後方には窓のない席もあり、より自然を体感できるので、こちらもお勧めしたい。
ガイドさんの工夫された説明を聞きながら、いくつかの橋を超え、進むこと数分。
ゆったりとした旅が続く中での一番のドキドキポイント、中島閘門に到着。
要塞のような堰が開き、船が進む、と思ったら二つ目の要塞に行く道をストップさせられる。
開いたはずの要塞がまた閉まり、閉じ込められてしまう。
そのまま待っているとなんと、船が上下し水量が変わっていくではないか。
それがこの「水上のエレベーター」と呼ばれる所以で、ここで水量を調節し、船をスムーズに海へ運ばれるようにするパナマ運河と同じ仕組みになっている。
沿岸の緑を眺めながら、時には野鳥をみつけたり、沿道を行くサイクリングやジョギングする人々を見かけながら進んでいく。
終着港の岩瀬まで間もなく、というところでもガイドさんの印象に残る説明が続く。
「あそこの発電所、足が4本あるでしょう。4本の足が見えるのはこの船からだけなんですよ」
これまで気にしたことすらなかったが、確かに、富山駅北側から海へ向かいある程度いくと、いろんな場所から見える発電所の足は3本で、乗船後、何度か4本足の見える場所を探すようになった。
結果、4本足で見えるところはない事はない。
そりゃそうだ、だって本当は4本足なのだから。決して歳のせいではない事もお伝えしておかなければ。
そうこうするうちに岩瀬に到着し、船とはお別れ。
眼前には岩瀬カナル会館という校舎に似た施設があり、お土産やご飯屋さんも少々。
ライトレールの駅もすぐ傍にあり交通の便がよい。
時間が許せば是非、岩瀬の町並みを散策してみてほしい。
最初にお酒好きの方へ勧めた理由がここにある。
富山でも有名な酒蔵やバーがあり、日中からも営業しているので、雰囲気のある街中で、美味しいつまみとお酒に舌鼓を打ってほしい。
最後に
AMAZING TOYAMA写真部が、富山市の広報を担っている事もあり、市内にある富岩運河を紹介した。
富山県には他にも日本のベニスと言われている内川の遊覧船や白エビ観光漁船、庄川や黒部湖の遊覧船など、魅力的な川を満喫できるプランが多くある。私がこの船旅をしたのは、もう1年ほど前のことだが、年齢を思い出したのはたったの2回だったので、それ程思い出深い旅だった、という事だ。
拙い文章は色々と助けてもらいながら、私が書かせていただいたが、写真部には素敵な写真を撮るメンバーが他にもいるので、写真はその中からも紹介させていただいた。より魅力が伝わる写真を提供してもらい、感謝しかない。
私も体験した事がない旅がまだまだあるので、心置きなく出来る日を楽しみにしていたいと思う。
プロフィール 渡辺春奈(わたなべはるな)
アメイジングトヤマ写真部2期より5年間参加、6年目の今年は新設されたリーダーズへ異動。写真部に参加した事で撮る事はもちろん、色々な写真をみることや、富山のことがより好きになりました。
photos by T.Kurokawa & H.Watanabe