フォトコンテストで上位に選ばれた理由は?PPC vol.117の講評をチェック!


「PHaT PHOTO」の人気コンテストPPC。今号で最終回を迎えます。
毎号異なる3名の写真関係者を審査員としてお招きし、審査を行い、座談会形式で3名の視点から講評します。
上位50作品は必ずコメントがつくフォトコンテストです。

本記事では、上位入選8作品を一挙ご紹介。
1位に選ばれた作品の良さは?評価の分かれ目ってなに?審査員たちのさまざまな視点から、あなたの写真がレベルアップするヒントが見つかるかもしれません。

審査員:小松整司/ハービー・山口/テラウチマサト

長い時間、飽きずに見ていられる作品

1位「都市に生きる」崎田憲一(東京都)

——今回の1位は、自由応募で山本健一さんの作品「山崩し」。小松さん、テラウチさんが1位、ハービーさんが2位に選ばれました。

小松 夕暮れの光がとても美しいと思いました。最初はこの砕石場の側面が割と平らだったので、広い野原のようにも見えました。この光の加減も相まって、あまりごつごつした感じではなくフラットな印象で、その見せ方が好きでしたね。

右後ろの川のきらめきが少し気になるので、夕日の光との兼ね合いもありますが、もう少し日が落ちてから撮影された写真も見たかったですね。

テラウチ スケール感に驚きました。長い時間、飽きずに見ていることができる作品だと思います。人間が生きていくために開発していく、その地球の存在を感じます。ただ、確かに後ろが少し気になるので、小松さんが言われたように日が暮れたタイミングをねらうか、あるいは田んぼの辺りは残して後ろをトリミングしてしまってもいいと思いました。

ハービー 家並みは少し残してほしいですよね。そこの部分に人々の生活が写り、そのすぐ傍に人間の需要によって荒々しく削られた山があることで、人間の営みを感じさせます。赤色の重機もいいアクセントになっていますね。

報道写真としてのインパクト

2位「お大事に。。。」イマイモコ(大阪府)


——続いて2位は自由応募でイマイモコさんの作品「お大事に。。。」。ハービーさんが1位、小松さんが3位に選ばれました。

ハービー この1枚で非常事態ということが端的に示されていますね。でも、作品説明には「人間の意図しない行動や習慣は、私たちを時々驚かせたり、クスッとさせたり、時々郷愁や切なさを呼び起こさせます」とあって、違和感がありました。

今号の応募締め切りが2月末だったそうなので、そこでタイムラグがあったのかもしれません。今は笑えない状況なので、その点では作者の認識に疑問を感じたのですが、写真自体はきちんと構図も考えて撮られています。

小松 我々がこうして写真を楽しむ、あるいはコンテストというフィールドの中で見た時には難しい対象ではあるけれど、この作品が今の日本の社会情勢を報道するビジュアルとして海外メディアで使われたとすれば、とてもインパクトがあるでしょうね。とてもいい一瞬を切ったと思います。

テラウチ 最初は世相を表したルポルタージュのように見えて惹かれたのですが、だんだん感情が動かなくなってしまいました。ただ事実を撮っているように見えてしまったんですね。ハービーさんが言われたように構図もしっかりしていますし迫力もありましたが、見るたびに刺激が弱まっていく気がして、選出しませんでした。

大胆な構図で、目の付け所もいい

3位「迎える」大熊さゆり(埼玉県)


——次に3位は、自由応募で大熊さゆりさんの作品「迎える」。ハービーさんが3位、小松さんが特別賞に選ばれました。

ハービー この作品はとても抽象的で、今回の応募作品の中では少し異質でした。車の中の破魔矢を目にし、新たな年をどのような家族と過ごすのだろうと思いながら撮影されたとのこと。なかなか普通に歩いていると見逃してしまう場面をよく見つけられたと思います。「迎える」というタイトルからも---------
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