写真展をするならこれだけは知っておきたい! <写真を魅せる>10のポイント
8.「ステートメント」で思いを伝える
「ステートメント」と聞くと難しそうに聞こえるかもしれませんが、
簡単にいうと、あなたの作品をより見やすくするための
「作品の見方」「作品の紹介文」といったところでしょうか。
鑑賞者の理解を深めるために、
パネルにしたり、プリントしてポートフォリオに入れて用意しておいてもいいですね。
ポイントは、
・長すぎないこと
・詩的すぎる説明ではないこと
あくまで「紹介文」なので、読んでわかりやすいことが重要です。
9.「プロフィールや名刺」で知ってもらう
展示を機に写真関係者と繋がれる可能性もあります。
ですから、ホームページやブログ、SNSの情報などを含めた
自己紹介のツールを用意して、
「展示で完結しない」ための準備をしておきましょう。
写真展経験や受賞歴があるなら記載してポートフォリオに挟んでおくほか、
名刺、写真入りのDM・ポストカードなどを作っておいてもいいですね。
ホームページがないという方ももちろんいると思うので、
その場合は、ひとまずブログやSNSなど、
継続的に見てもらえるWebサイトを用意することで、
後々の関係づくりに役立ちますよ。
10.「ポートフォリオ」でも見せる
「この作品いいな」と展示を見て思ってもらったときに、
どんな鑑賞者でも「他にどんな写真を撮っているんだろう」
「もっとこの人の写真を見たい」と自然に考えます。
そのために、絶対に置いたほうがいいのがポートフォリオです。
「御苗場」などのオープンな写真展で見てもらう場合は、
A4程度のものを想定するとよいでしょう。
つくり方のポイントとしては、
「1アルバムにつき、1テーマ」であること。
つまり、ひとつのポートフォリオに
いくつものシリーズを入れない、ということです。
複数のシリーズがあるなら、
シリーズごとにアルバム、ブックを変えることをおすすめします。
この時、ページ数が変えられるタイプを使うと編集がしやすく便利です。
もし、ひとつのブックに一緒に全てのシリーズを入れたいのであれば、
タイトルできちんと区切り、違いを明確にしましょう。
また、タテ写真とヨコ写真は混在させないほうがベターですが、
混在する場合は、ヨコ位置のフォーマットにタテ写真を入れる
など、ポートフォリオそのものを回転させずに済む工夫をすると見やすくなります。
以上、10のポイントを説明してきましたが、
プロの写真家ほど、撮影とは別の部分、つまりアウトプットに力を入れています。
「プリント」や「展示」の細部にまでこだわれば、
それだけであなたのアドバンテージになるはず。
アウトプットにこだわって、満足のいく展示をしてくださいね!
■講師■
小澤貴也(こざわたかや)
エプソン販売株式会社
エプソンイメージングギャラリー エプサイト
プロフェッショナルアートプリンター
エプソン販売株式会社勤務。インクジェットでの国内外の写真家の作品制作サポートやフォトレタッチ、セミナー等を広く行う。
写真・展示の知識なら「エプソン のフォトポータル」
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