【写真集】宮崎いず美『私と私』。ポップでシュールなセルフポートレイト劇場


 
 1994年生まれの写真家宮崎いず美の初写真集『私と私』。宮崎は武蔵野美術大学在学中からセルフポートレイトを撮影し、SNSの「Tumblr」で作品を発表してきた。
フランスの「リベラシオン」誌、アメリカ「TIME」誌やCNNなど海外のメディアからも注目を集め、インターネットで一躍人気者に。ポップでシュールでキッチュ。おかっぱ頭のわかりやすさも手伝って、1枚1枚の写真のインパクトは大だ。


 一見突飛に思える宮崎の世界観だが、その制作意欲は、誰もが1つや2つは抱えるコンプレックスが発端となっている。世の中の可愛く、美しく、才能あふれる人たちと自分を比べて、その不公平さに嘆く。劣等感を抱き、残念な気持ちになってしまう。でも、「自信もって」と励ます自分もいる。

「わかりやすく前者を私A、後者を私Bとしよう。ちょっと励まされた程度では私Aの絶望は止まらない。しかし私Bはどんなに私Aが絶望しても私のことを諦めない」(写真集『私と私』著者あとがきより)

 撮るたびに、世の中が反応するたびに、自分の写真に勇気づけられ、作り続けていく。心の中のどろどろとしたものと折り合いをつけていく中で生まれる作品。ファンタジーとリアルがない交ぜになった、宮崎いず美劇場にどっぷりはまってみよう。


著者:宮崎いず美
タイトル:『私と私』
出版社:青幻舎
価格:3,000円(+税)
仕様:並製本/A4/88ページ
URL:www.seigensha.com/books/978-4-86152-670-1

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭
メインプログラム
「宮崎いず美 UP to ME」
開催中〜5月13日(火曜休廊)
会場:ASPHODEL(京都市)
住所:京都市東山区八坂新地末吉町99-10