“仕上げ力”に直結する!BenQ SW270Cが作品制作に必要な理由を鈴木さや香さんがレクチャー
作品制作に欠かせないアイテム『カラーマネージメントモニター』。
写真・動画編集用モニターのBenQ SW270Cは、その性能とコストパフォーマンスの良さに注目が集まっています。PHaT PHOTO Webマガジンでも、写真家の上田晃司さんや福井麻衣子さんにレビューをいただきました。
PHaT PHOTOでは、BenQ SW270Cと共催で写真家の鈴木さや香さんをお招きしての「作品制作の“仕上げ力”アップ」セミナーを実施。作品作りで大切なことやモニターの使い方をレクチャーしていただきました。
本記事では、セミナーの様子をお届けするとともに、レクチャー内容の一部やBenQ SW270Cの魅力をご紹介します。
作品制作に重要な“仕上げ力”とは?
鈴木さや香さんによれば、作品制作には3つのステップが必要だと言います。
2.セレクト能力
3.作品への仕上げの能力
1と2のステップはすでに実践している人も多いのだとか。プロの視点では、そこに差がつきます。
仕上げの能力とは、適切な色味をつくれるか
仕上げの能力は『自己評価能力』。いまの自分の写真に、足りないものは何?よいところは何?ということを俯瞰的に分析し、仕上げていくことが作品の完成度を高めることにつながります。
そのためには、3つ目のステップでは、誰に見せるか、Webや紙媒体など何で見せていくかを明確にすることがポイント。
例えば、鈴木さんのお仕事の場合、子供服の広告用の写真を納品する際、冬に使うのであれば暖かみを足し、春であれば少しシアンを足して爽やかさを足すなど、掲載シーズンによって色味を調整するという細かな仕上げをしているとのこと。仕上げの段階で、色の要素は大きな割合を占めるそうです。
「たとえオーソドックスに撮ったものでも、伝えるためにどうやって作品に仕上げていくか、どのような色味で仕上げるかが重要です」と鈴木さん。
モニターはイマジネーションを投影する空間。“正しい色”が見える環境を整えることが “仕上げ力”に直結する
そこで、重要になるのが“正しい色”を扱う環境を整えること。モニターによって写真の色が大きく変わってしまったり、プリントしてみたら色が違う…。という経験をしたことがある方は多いと思います。
これはキャリブレーションをして編集をしていないから。特にハードキャリブレーションは大切です。
「イマジネーションを投影して、写真というデータを作り込んでいく空間がモニター。そこで重要になるのが、適切な方向にコントロールした色空間を持っているかどうか。ただ広色域であればよいというわけではないのです」(鈴木)
圧倒的な美しさ! Adobe RGBをカバーしたモニターが必要な理由とは?
カラーマネージメントモニターを使うべき理由はもうひとつ。それはモニターの色域の広さです。
一般的なモニターではsRGBの色空間で表示されることが多いですが、BenQ SW270C はsRGBよりも色域の広いAdobe RGBを99%カバーしています。
「RAW現像をする際に、sRGBしか表示できないモニターだと、その色数におさめた編集しかできません。そのため、Adobe RGBを表示できるモニターで編集したものよりも、繊細は色が表現できず、明らかに描写が落ちてしまいます。
最終的に何で出力するかによって、必要な色域は変わってきますが、作品制作をする人はAdobe RGBが表示できるモニターを持つことは必須ですね。自分の作品がAdobe RGBでどう見えるのか?を知っておくことも必要だと思います」(鈴木)
BenQ SW270Cで写真はどう見える?
さて、ここからは実際に参加者の皆さんのノートPCを繋いで、写真を映し出していきます。本来であれば、個々のPCに合わせたキャリブレーション作業が必要ですが、今回は時間の都合もあり、簡易的に見比べてみることに。
BenQ SW270Cは工場で一台一台精密に調整され、業界基準の厳格な発色試験に合格したものが出荷されているので、この段階でも明らかに一般のモニターとは色の発色が異なります。
Adobe RGBを99%カバー、WQHD (2560 x 1440) の解像度の実力
ここまでの鈴木さんのお話で、モニターの必要性がわかってきた参加者のみなさん。いざ、自分の写真を繋いで見ると…
すごいきれい…。
色が全然違う!
細部のボケまでしっかり見える。大きく見ると違う写真みたい。
と驚きの声が。
Adobe RGBとsRGBが見比べられる!Gamut Duo機能が便利
続いて、BenQ SW270Cに搭載されたGamut Duo機能を体験。この機能は、異なる色空間のコンテンツを横に並べて同時に表示できるというもの。
「作品がどの媒体で使われるかわからないときや、紙媒体用web媒体用どちらも納品しないといけないとき。AdobeRGBで仕上げた作品がsRGBでがどう見えるか?や、色温度を印刷用に5000Kで見たときと、web用に6500Kで見たときなど、瞬時にチェックできるのでとても便利です。」(鈴木)
モノクロモードと見比べたり、2台のPCを同時につないで、モニターの個体差を調べたりすることもできます。
最後は、キャリブレーションのデモンストレーションを行い、講義は終了。ハードウエアキャリブレーションの時間は約10分ほど。200時間使用(約1か月)を目安にキャリブレーションが推奨されているので、短時間で完了するのも嬉しいポイントですね。
27インチと24インチ、どちらを買う?
今回のセミナーでカラーマネジメントモニターの重要性をひしひしと感じたみなさん。セミナー後も鈴木さんやBenQのスタッフの方に熱心に質問をされていました。
質問の中で多かったのはサイズについて。24インチのSW240と迷っている方もいるなかで、鈴木さんからはこんなアドバイスが。
「以前は24インチのモニターを使用していましたが、BenQ SW270Cに変えてから画面が大きくなって作業がしやすくなったと感じます。
BenQの製品はほかのモニターに比べて奥行きが狭くて、スマート。自宅に置いても圧迫感がないですよ。通常は別売りのことが多い遮光パネルが付いてくるのもお得です。MacだとUSB Type C 1本で接続できるのも便利です」
BenQ SW270Cはどこで買える?
BenQ SW270Cはどこで買える?と気になった方へ。
現在はオンラインショップでの販売が中心で、Amazon、ヨドバシカメラの通販サイト「ヨドバシ.com」、銀一オンラインショップで購入が可能です。中央区月島の銀一スタジオショップでは店舗での販売もしています。
※在庫は変動しますので、お買い求めの際は店舗へお問い合わせください。
BenQ SW270C
☑27インチ WQHD (2560 x 1440) の解像度
☑Adobe RGB99% / sRGB・Rec.709100%、DCI-P3/Display P3色域97%までカバー
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