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HOW TO / 作品制作のヒント

Surface Book 3 でワンランク上の動画編集 写真家夫婦・上田家的、Surfaceのある生活


雑誌や広告を中心に活躍するフォトグラファー、上田晃司さんと、ファッションからスナップ、商品撮影など幅広い分野で活躍しているコムロミホさん。「写真家夫婦上田家」の名前でYouTubeチャンネルを運営していることから、ご存じの読者の方も多いのでは?

「ライブ配信から動画編集、写真の編集から整理まで、すべてSurfaceでやっています」というおふたりに「上田家的、Surfaceのある生活」について、YouTubeチャンネル「写真家夫婦上田家」風に紹介いただきました!

ミホさんの、Adobe『Premiere Rush』を使った料理ムービーの編集方法を紹介した前回に続き、今回は、晃司さんが『Premiere Pro 2020』を使ったワンランク上の動画編集テクニックを公開。Surface Book 3でサクサクとムービーを作り上げるプロセスを見れば「意外と簡単!?」と思えるはず。

Surface Book 3でワンランクアップの旅ムービーを作る


晃司・ミホ:こんにちは!上田家です。

晃司:今回は、Surface Book 3を使って旅ムービーを作っていきたいと思います。

ミホ:前回は、私がSurface Book 3で動画を作ったんですけれど、その時に使ったソフトはAdobeの『Premiere Rush』でした。直感的に触れるので、これから動画を始めたい人にオススメしやすいソフトなんですけれど……。


Surface Book 3で簡単・快適に動画を編集してみた! 写真家夫婦・上田家的、Surfaceのある生活

上田家流の動画編集メソッドをご紹介。素材動画の撮影から、Surface Book 3を使った直感的かつ効率的な編集&調整テクニックまで、初心者でもすぐにマネできるノウハウを披露します。

晃司:今回は、同じくAdobeの『Premiere Pro 2020』を使って、ワンランクアップした編集と、色補正もご紹介したいと思います。

上田家は去年、一昨年と旅に行っていて、そこでは写真を撮る以外に動画を撮っていたんです。その素材を使って、ダイジェスト的なムービーを作っていきたいと思います。

ミホ:楽しみですね!

晃司:では、ご覧ください。

パワフルなSurface Book 3 15インチは動画編集に最適


晃司:Surface Book 3には13.5インチと15インチの2種類のモデルがあるのですが、今回使用する15インチモデルは動画編集に向いています。

Surface Book 2の時は機動力を重視して13.5インチを使っていました。それでも映像編集はできたのですが、Surface Book 3の15インチモデルは圧倒的にパワフル。レンダリングのスピード感が圧倒的に違います。


15インチには第10世代のIntel Core i7-1065-G クアッドコアCPU、そして、NVIDIAのGeforce GTX1660TIというGPUが搭載されています。6Gバイトのグラフィックメモリを搭載していますので、リアルタイムレンダリングもできるんです。

このハイスペックなSurface Book 3で、Adobeの『Premiere Pro 2020』を使って、旅ムービーを作っていきたいと思います。

前回ミホさんは『Premiere Rush』を使って、「ポータブルスタジオモード」で、モニターを裏返しにして直感的に作業していましたが、『Premiere Pro 2020』ではキーボードのショートカットを使うので、ノートPCスタイルのほうが便利。タッチしながら、ショートカットも使いつつやっていきます。

上田家流動画作成術Part.1:プロジェクトの作成、素材の準備


晃司:まずはプロジェクトの作りかたから。『Premiere Pro 2020』の画面を表示して、そこから「新規プロジェクト」を開きます。

「ビデオレンダリングおよび再生」という項目で「GPUアクセラレーション」を選択すると、Surface Book 3内蔵のGPUを使ってレンダリングするので、ものすごくパワフルになります。

次は「ファイル」→「新規」→「シーケンス」と選んで「シーケンス」を作成。
初めて見る方は、「AVCHD」とか「Digital SLR」とか、聞いたことのない言葉がいっぱいで、どれを選べばいいか悩むと思うんですね。「シーケンスプリセット」と言うんですが、ビデオのフォーマットに合わせて用意されているんです。

ほとんどの素材をデジカメで撮影し、一部にドローンで撮ったものもある場合は、「Digiral SLR」から選べば大丈夫。

今回の目標はFull HDの動画を作ること。一部を4Kで撮っているのですが、4Kは素材としてズームで使ったりクロップして一部を使いたいので「DSLR1080p30」を選びます。

続いてタイトルをシーケンス名に入力して動画素材を入れていきます。
「ファイル」→「読み込み」でフォルダを選択。「フォルダの読み込み」を選ぶと、画面にフォルダが追加されます。

上田家流動画作成術 Part.2:音源の用意と基礎的な扱いかた


晃司:ムービーを作るうえで、映像の次に重要なのは音楽。音によってより臨場感を感じることもムービーの素晴らしさだと思っているんです。

You TubeやSNSに作った映像をアップロードする方には、著作権フリーの音源を購入することをオススメします。僕が使っているサイトをいくつかご紹介しますね。

ひとつは「Epidemic Sound」。著作権、ロイヤリティフリーの音楽がたくさんあって月額15ドルで無制限に使えます。たくさん動画を作る人はサブスクリプションタイプの契約がオススメです。

月1本くらいしか作らない人には「Audio Jungle」。20ドルから50ドルと幅はあるのですが、1曲から売っているので便利です。

音源を『Premiere Pro 2020』に入れるにはダウンロードしたファイルをシーケンスにドラッグします。

編集に欠かせないツールがこのサーフェス ダイヤル。映像を編集する時にも便利ですし、音を使う時のボリュームコントロールにもなるんです。

長押しして、「ボリューム」にしておくと、音量が上げ下げをダイヤルでできるのですごく便利。

上田家流動画作成術 Part.3:素材の「IN点」と「OUT点」を決めてシーケンスに入れる


晃司:映像の編集って、すごく簡単。素材で使う部分の初めを「IN点」、終わる所を「OUT点」と言います。INとOUTの点を決めて「インサート」ボタンでシーケンスに入れていくだけなんです。

4Kで撮った映像は、Full HDにしたタイムラインでは、4倍に拡大された状態になるので、直す必要があります。「エフェクトコントロール」→「モーション」を開くと「スケール」が100%になっているので、50%にすればFull HDサイズになります。

このサーフェス ダイヤルを使うと、すごく細かなトリミングができるようになります。

サーフェス ダイヤルを長押しして、1番「新しいツール」を選びます。ここに僕はショートカットを割り当てています。

ダイヤルを左に回すと1コマずつ戻り、右に回すと1コマづつ進んでいくんですね。このやり方で使うカットを入れていきます。

 

晃司流動画編集のテクニックをもっと知りたい人は<動画をチェック!

 

上田家流動画作成術 Part.4:グレーディングで色調整。細かな部分はサーフェス ペンで


晃司:素材はDLogで撮っています。ダイナミックレンジを最大限生かしたフラットなプロファイルで撮れる代わりに、そのままでは色がよくない。そこで、グレーディングで色を着けていきます。

「カラー」を押すと「Lumetriカラー」が出てきます。色のプロファイルを使ったり『Premiere Pro 2020』に入っている色のルックを使ったり、写真と同じようにカーブを使ったり、色相v.s.彩度といった細かな調整もできるようになっています。

手早くグレーディングを行うために、僕はLUTを使っています。『Premiere Pro 2020』にも入っているのですが、僕は別途購入したものを「カスタム」で読み込ませて使っています。

開くと、瞬時に色が変わりました。これがLUTの魅力です。

カットごとに露出も被写体も色味も違うので、ここから細かく調整していきます。
トラックパッドでやりにくい時は、サーフェース ペンで直感的に触っていきます。カーブをいじる時は圧倒的に楽。ノートPCスタイルでもタッチでできるのがSurface Book 3の最大の魅力。

編集が終わったら、「ファイル」から「書き出し」→「メディア」を選択。「書き出し設定」は、SNSにアップするのであれば「H.264」で大丈夫。「出力名」を入力して「保存」。「書き出し」を押せば、数分でできあがります。

Surface Book 3なら動画編集は難しくない


動画編集というと難しいイメージがあると思うのですが、パートごとにやっていけば、そんなに難しくないので、あとは、たくさん編集して慣れるのが重要。

Surface Book 3を使えば、直感的に動画編集できるのことがわかったと思います。ぜひ、皆さんも挑戦してみてください。

完成した動画と、“ワンランク上”の動画編集テクニックはこちらの動画をチェック!

 

Surface Book 3

持ち運びできるノートPCであり、タブレットであり、ポータブルスタジオでもある、最もパワフルな Surface のノートPC『Surface Book 3』。サーフェス ダイヤルとサーフェス ペンを一緒に使用すれば、ショートカット、コントロール、描画ツールに簡単にアクセスできクリエイティビティを発揮できます。

 

写真家夫婦上田家的、Surfaceのある生活をYou Tubeでもチェック!

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