船見征二さん、100ポイント達成おめでとうございます。
船見さんの入賞写真は、PPCにおいて不思議な傾向が見られたことが印象深く残っています。その傾向とは、3人いる審査員の誰かが必ず1 位に選ぶのですが、他2名の審査員の選んだ作品に船見さんの作品を上回るものがあって、1度も総合1位になっていないということです。
2014年「誰もいない」は、写真家の平野太呂さんが1位、タカザワケンジさんが2位を付けましたが惜しくも総合2位。2018年「あうん」は、写真家の中藤毅彦さんが1位でしたが総合順位は3位。2019年「After the show」は、写真家の佐藤倫子さんが1位でしたが総合2位。そして、2020年「Nap」では、写真評論家の飯沢耕太郎さんが1位で総合2位。
誰かが1位に押すというのは素晴らしい写真だということです。実力はあるのに無冠の帝王というイメージ。
その理由の一つに既視感という点があったのではないかと考えます。既視感というのは何処かで見たことがあるということ。だから、誰かが選ぶと他の審査員は、他を選んでおこうとして、トップになる決定打に欠けたのではないかと思います。
船見さんがこれからオリジ ナリティという意識を持たれ、作品づくりに向かわれたら楽しみに思えます。それには、実は今まで以上にたくさんの写真をプリントされることだと思っています。