写真家・岩倉しおり
未知なる自分の世界を探して


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四季折々の自然の中で、みずみずしい色とまぶしい光が人物を包み込む、岩倉しおりさんの作品の数々。

岩倉しおり『さよならは青色』(KADOKAWA/2019年)

 

SNSで写真を発信しているうちに作品の魅力が広く伝わり、写真集『さよならは青色』が刊行されたり、作品がCDジャケットや小説の装丁写真に起用されたり、作風を生かした広告撮影を行うようになったといいます。

Instagramのフォロワー数は32万人を超え、「いまでも、なぜこうなったかわからない」と微笑みながら静かに語る岩倉さんに、作品制作にまつわるお話を4回連続でお伺いします。

きっかけは友達に誘われた高校時代の写真部

――写真はいつから始められたんですか?

岩倉 高校3年生のときに友だちに誘われて、たまたま写真部に入ったのがきっかけでした。それまでは運動部に所属していたんです。誘われなかったら、写真をやっていなかったかもしれません。そのとき学校で借りて使い始めたのが、フィルムの一眼レフカメラでした。

――写真はすぐに好きになりましたか?

岩倉 最初は、カメラの操作もあまりわからないまま撮っていましたね。うまく写ってなかったんじゃないかなと思います。先生に「フィルム1本、撮ってこい」と言われるまま、人が撮りたいなと思って、河川敷で遊んでいた子供を撮ったことを覚えています。写真を好きになったのは、現像をした時からですね。自分で現像液に浸して、像がだんだん見えてきて…。感動しました。そこからハマっていきましたね。

――岩倉さんの写真は鮮やかでみずみずしい色が目を引きますが、当時から色に対するこだわりはありましたか。

岩倉 当時はモノクロだったんです。だから色味ではなく濃淡しか調整できなくて。特にこだわりはなかったですね。写真を始めたてのころはモノクロがめずらしく、かっこいいという単純な理由で選んでいました。

――ずっとカラーのイメージがあったので、意外でした。

岩倉 カラーで撮り始めたのは高校を卒業してからでした。学校で借りていたカメラを返して、自分でデジタルカメラを買ってからです。でも、当時はデジタルカメラで撮るのが全然楽しくなくて、フィルムカメラを買いなおしました。デジタルって液晶モニターでも簡単に色が調整できるから、凝りすぎて現実ばなれしてしまうことがあり、それで嫌になったのかもしれないです。フィルムは色が好みだったこともそうですが、すぐには見られなくて待つ時間も好きでした。そして、デジタルから再びフィルムに戻ってもカラーで撮るようになったんです。今はデジタルもフィルムも両方使っています。

――機材選びにこだわりはありますか?

岩倉 カメラに対しては、持ちやすさや使いやすさ以外にこだわりはなく、壊れるまで今のカメラを使おうと思っています。写すものが一番大事だと思っているから、そんなにこだわりがないんです。レンズはフィルムもデジタルも、カールツァイスが気に入って、50㎜を使っています。ただ、シーンに合わせてどの機材を使うか、ということにはこだわっていますね。フィルムか、デジタルか、スマホか。

――どう使い分けているんですか?

岩倉 もちろん、暗い場面ではデジタルカメラ、とっさの場面や広角で撮りたいときはスマホなどと、特性に合わせることもあるのですが、この景色はこのカメラで撮ったら、きれいな色のグラデーションがこう出るだろうとか、すごく細かいところで決めています。ずっと同じカメラを使っているので、自分にはわかるんですよね。

――今回、発売されたばかりの Surface Book 3を使ってみていかがでしたでしょうか?

岩倉 先日届いたSurface Book 3を見て、形がかわいくてデザインがすごくいいなと思いました。そして、今使っているパソコンより動きが速いので作業がしやすいです。今まで結構時間をかけながら作業していたので、捗りそうです。あと気になった点といえば、ディスプレイとキーボードが分かれてタブレットとしても使用できる点ですね。

――PCとしても、パワフルなタブレットとしても使える点は、Surface Book 3の魅力ですよね。岩倉さんでしたらどんなふうに使用されますか?

岩倉 いつも仕事用のデスクでしかパソコンの作業をしていないので、タブレットにして他の場所で写真のセレクトや編集をやってみたいです。外が気持ちいい季節には、ベランダなどで風を感じながら作業してもよさそうですね。映画を観たりネットサーフィンするときにも、いろんな場所で使えるのは便利そうです。

偶然を味方に描くストーリー


――1枚1枚の画にストーリーが感じられて、続きが動き出しそうです。作品の世界をどのように作り出しているんですか?

岩倉 最初にイメージをカッチリ決めているわけではないのですが、この季節だったらこの光が入ってくるとか、こういう天気だったらこの壁はこの色になるとか、その日に合った情景は何か考えながら撮っています。完全には作ってはないけど、自分のなかにイメージはあります。撮ろうと思っていた現場に向かう途中や帰り道で気づくこともあって…。

――そういう時は、車を降りて撮影するんですか?

岩倉 そうですね。ふだんからあまり撮影しに行くという感じで撮りに行ってはなくて、友達と遊ぶ延長で撮っているものが多いです。この写真も、確か池かなにかを見に行く為に止めていた駐車場で、帰ろうとしたときに街頭に照らされた雪を見た瞬間、「撮りたい」って思って、友達にお願いして撮りました。


友人がたまたまランプを持っていたんです。古道具が好きな友人で、このランプをこの時持っていたのも偶然です。

――最後の1枚はクジラが泳いでいるようにも見えますね。

岩倉 光の具合ですかね。雪の写真はフラッシュ焚いて撮る方もいると思うのですが、この写真は街頭の光だけ利用して撮っているんです。このくらいの暗さの場合は、デジタルで撮っています。フィルムだとここまで撮れないので。

――突然ここで撮りたいと思うことが多いですか?

岩倉 それがほとんどですね。ひらめいて撮るか、ここは別の日に撮るべきと思って、スマホにメモしたり、夏はここで撮ろうとマップにピン止めして、ストックしたりしています。自分でこういう写真を撮りたいと思っても、思うようにならなくって。探すと見つからないけど、なんとなくいい場所が見つかるという感じですね。どちらかというと。

――モデルさんなどにお願いして演出しているわけではないんですね。


岩倉 はい。友人だったり、友人の友人達だったり。モデル撮影という感じではないんです。一緒に空間を楽しんで、景色に感動するような、同じ感性を持っている人と遊びに行きがてら撮っています。写真がメインというわけではなく、撮らない日もあって、散歩しているときにいい光がきたから撮ろうとか、そんな感じですね。写真集に掲載している写真も、日々楽しんでいることをぎゅっと集めた写真ばかりです。

当り前じゃなかった、地元の風景


――なんとなく始めた写真とのことでしたが、ずっと続いているんですね。

岩倉 写真だけはずっと続いていますね。小さい頃から絵や陶芸、工作などが好きで、何かを作る人になりたいという気持ちがありました。でも、どれも全然、思い通りに表現できなくて。最後にたどり着いたのが写真だったんです。写真だったら、もしかしたら、自分が思い描く世界を表現できるのではないかと。自分に一番近い表現方法が写真でした。

――作品制作で、大切にしていることはありますか。

岩倉 たぶん、季節はすごく気にしていますね。日本の四季がまず好きなので、どこか四季を感じられるように撮りたいなとは思って撮っています。色もこだわっています。自分の理想とする色があって、それに近づくように。

実は、私は昔から個性がないことが悩みなんです。写真が奇抜なわけではないし、インパクトもない。ただただ美しいと思うものを撮っているだけ。だからいま、写真を多くの人に見てもらえるのが本当に不思議で…。

――岩倉さんにとって、個性がないという普通の風景が、見る人にとっては特別な景色に見えるのだと思います。

岩倉 ありがとうございます。住んでいるところが田舎で、海と山があって、それも影響しているかなと思います。特別に出かけなくても、ふだんの風景のなかに海や山がある。風景の見方も、写真を撮ってSNSにアップしてから変わりました。当たり前だと思っていた景色をみなさんに素敵だと思ってもらえて。この景色は、当り前じゃない。それから地元の風景をもっと撮りたいって思うようになりました。季節を感じながら、日々過ごしています。

岩倉しおり


香川県在住。SNSで写真を発信しているうちに作品の魅力が広く伝わり、CDジャケットや小説の装丁写真の撮影、作風を生かした広告撮影を行っている。初の写真集『さよならは青色』(KADOKAWA)が2019年3月に刊行された。iwakurashiori.wixsite.com/photo
Twitter:@Shiori1012
Instagram:@iwakurashiori

 

Surface Book 3

今回岩倉さんに使用いただいたのは、ノートPCであり、タブレットであり、ポータブルスタジオでもある、最もパワフルなSurfaceのノートPC『Surface Book 3』。サーフェス ペンを一緒に使用すれば、ショートカット、コントロール、描画ツールに簡単にアクセスできクリエイティビティを発揮できます。

 

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