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フォトまち便り「Hello Local」vol.56 白井写真部 ~白井と歴史~


日本全国で活動する写真部のメンバーが、『地元の魅力』を写真と文章で発信することをテーマにしたフォトまち便りHello Local。

千葉県白井市に住む写真好き仲間が集まった「白井写真部」の連載では「白井と…」で思い浮かぶキーワードに、彼らが撮影した写真と言葉で紹介していきます。

今回は「白井と歴史」。
あなたの1日を魔法のように輝かせる「白井写真部員」ならではの、撮り方もぜひ参考にしてみてください!


ベリーフィールドのあゆみ

白井市と鎌ヶ谷市の境、R464とR16を結ぶ道路を中心にベリーフィールドと名付けられた住宅地があります。

竣工された際に建てられた記念碑にはこの地区の開発に至る歴史が刻まれています。

10数年前は街灯もなく真っ暗だった道沿いに、今では住宅や店舗が立ち並び若い世帯の転入も増え、公園には子供たちの元気な声が響きます。

念願のコミュニティプラザも稼働し、様々な世代の人たちが利用して活気づいています。

整備されて約20年、まだまだ歴史と呼べるほどではないかもしれませんが、「これからの白井の歴史を作っていく子供たちの暮らす街」が大きく着実に育ちつつあります。

碑文の最後に刻まれた「西白井と称するこの地が、未来に向けて豊で活力ある街に発展することを願い、ここに記念の碑を建立する」という開発に携わった人々の熱い想いを継いで、これからも歴史を作り続けていく、私たちみんなの街なのです。

碑(原文)

手賀沼に注ぐ金山落しの東岸の台地上に位置するこの地域は、その昔、人の踏み入れることの出来ない原野であったと伝えられる。中世の頃には各地に荘園が開かれるようになり、多くの先人の努力により開拓が進み、新畑や林畑が開発され寛永、漢文年代には旗本領分となっていた。近代になっては、森林等の荒廃が進み土地利用を憂いる声が増大していた。

 そして、時代は高度経済成長期に入り、壮大な千葉ニュータウン事業が進展し北総開発鉄道の開発に伴い、有効な土地利用を進める為の基盤が整い、将来を展望した健全な街づくりに資するため、有志相集い、開発計画を立て、全組合員一糸乱れず結束を固め多君も困難を克服し、10年に亘る歳月を経て所期の目標を達成した。

 本事業の遂行にあたり、関係者の皆様のご苦労に対し深甚なる感謝を捧げると共に、西白井と称するこの地が、未来に向けて豊で活力ある街に発展することを願い、ここに記念の碑を建立する。

平成16年6月吉日 白井・沼南土地区画整備組合


(photo by 宮﨑有利子さん)

 

桜台の龍

白井市桜台の三本松公園にあるこのオブジェは、私にとってずっと謎の物体でした。

龍の指が3本であることを思い出し、オブジェをよく見ると、確かに指が3本。どうやら、玉を掴む龍の指のようです。

地元には龍伝説がいくつかありますが、どれも日照りや水不足に苦しむ住民を龍が救ったというもの。その昔、この土地が決して豊かな土地ではなかったことが伺われます。

ちなみに、同じ桜台の一本松公園には、地中から地表を覗く龍の顔のオブジェがあります。一本松公園と三本松公園の龍は、地中に住む巨大な一匹の龍のように思えます。

昔も今も、龍が私たちを見守ってくれているのかもしれません。

そんなことを考えながら、早朝に撮影しました。

(photo by 山本 浩さん)

 

輝く白井の子供たち

 

とりあえずテーマが白井の歴史ということで、調べてみると郷土資料館があるらしいので行ってみました。

今まで白井市とは新興住宅地でそんなに歴史があるのかなと思っていましたが、航空写真をみて白井市の変遷を感じました。

郷土資料館に行けばひととおりの白井地域の歴史を知ることができます。
また、写真にも写っているパンフレットは白井市の名所案内が充実しています。

白井は縄文時代から人が住み続けていたことを知り、歴史がある地域だと驚きました。

館内展示物はSNS等に投稿する場合は許可が必要とのことです。館の入り口はOKでしょう(多分)。

(photo by 中山 仁志さん)

 

富塚鳥見神社の歓喜天

富塚鳥見神社の「歓喜天」様は2体がハグしています。男女和合・縁結び・子恵み・・・つまりはラブ運上昇の仏神様です!

歓喜天様以外にも庚申塔もたくさんありますが、邇藝速日命様が祀られて鳥居も狛犬さんもいる神社です。 

なのに仏神様がいらっしゃる・・・?

詳細な経緯は不明ですが、歓喜天様も庚申塔も他所から引越しされてきたようです。

来るもの拒まず受け入れるって、みんな仲良くでいいじゃないですか。

宗教の事でもめてる人達に教えてあげたい! って事で、ラブ運上昇の御朱印を作ってください!

なお、昔の資料を見ると境内にそのまま立っていらっしゃいました。覆屋をどなたかが建ててくださったんですね。大事に保存して未来に遺していきたいですね。

(photo by 唐澤奈月さん)

 

来迎寺と火伏せの公孫樹

白井七福神の一つである来迎寺を山門から見た写真です。

正面奥に本堂、本堂手前左側には火伏せの公孫樹、入口ではかわいい小僧さんの像が迎えてくれます。

本堂前の公孫樹は1701年の折立村大火災に耐えて焼け残ったため、
「火伏せの公孫樹」として信仰を集めているそうです。(幹周り5.1m)

今でも火災の後の炭化した跡を確認できます。

私は山門入口の小僧さんの像が大好きです。

そのあどけない優しい寝顔にとても癒されます。

いつまで見ていても飽きません。

この写真は私と同じ気持ちの?ご婦人が小僧さんの頭を優しく
撫でているところにうまく出会い、思わず撮ったものです。

(photo by 峯謙二さん)

 

西福寺の乳房公孫樹

白井市にある西福寺の「乳房公孫樹」です。「観音にすがり乳柱の一部を削って煎じ、これを愛飲すると忽ち乳が出る。」とされ、信仰を集めていたそうです。

ここには幹周り510cmの大木がありその迫力と、一本の公孫樹(イチョウ)から落ちてきたとは思えないたくさんの葉に驚きました。そのたたずまいから、長い歴史を感じることができました。

そこは定期的に手入れがされていると感じ、今なお厚い信仰を集めていることがわかりました。

迫力ある大木、紅葉した葉がたくさん見られることを伝えられるように撮影しました。

何枚かシャッターを切っていると、ちょうど同じように写真を撮りに来た方が。

地域の方から愛されている、歴史あるお寺です。

(photo by 大作卓也さん)


【白井写真部について】

千葉県白井市に住む写真好きが集まった白井写真部

インスタグラムのハッシュタグ「#白井写真部」をキーワードに、日々の暮らしの中で発見した白井の魅力を発信しています。

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