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HOW TO / 作品制作のヒント

友人の結婚式の撮り方1 カメラ選びと披露宴のシーンのポイント


大切な友人の結婚式、素敵な写真を撮ってふたりに残してあげたいですよね。
記録写真はプロのカメラマンに任せて、友人だからこそ撮れる写真に挑戦してみましょう。

結婚式でのシャッターチャンスは一度きり。設定に時間がかかったり、慌ててしまって撮り逃してしまったり…ということのないように、しっかり準備をして臨みたいものです。

今回、結婚式での撮影テクニックを教えてくれるのはPHaT PHOTO写真教室講師の設楽季昭先生。友人ならではの1枚を撮るために、押さえておきたいカメラ選びと披露宴のシーンのポイントを教えてもらいました。

 

1.カメラ選びのポイント

基本的に室内で行われる結婚式は、光が少ないためシャッタースピードが遅くなりがち。被写体ブレなどの原因となります。

そこで、カメラ選びのポイントになるのが「明るさ」と「ズーム」。
レンズはF値の小さい、明るいものを用意すると良いでしょう。また、会場の座席などにも制約があるため、広角から望遠をカバーするズームレンズがあると便利です。引いてチャペル全体の雰囲気をとらえるだけでなく、花嫁のブーケや手元をねらうなどズームでも撮ってみましょう。

1-1.明るさ

広角端から望遠端までF2.8以上の明るさで撮れるカメラがお勧め。
下の写真もF2.8 で撮影。F値が小さいと、ブレにくいだけではなくボケを生かした写真も撮ることができます。

1-2.ズーム

指輪交換や誓いのキス、披露宴でのケーキ入刀は、望遠レンズが活躍する絶好の場です。下の写真の焦点距離は200㎜。

 

2.外せない撮影ポイントと流れを頭に入れよう!

結婚式は、内容や流れがほとんど決まっているもの。結婚式で外せない撮影ポイントと流れは下記の通りなので、ある程度想定して撮影に臨みましょう。

時間によっては会場の光の入り方も変わるので、会場に到着してから、窓からどう陽射しが入るかなどもチェックしておくと撮影に役立ちます。親しい友人の結婚式であれば、式の流れや会場の雰囲気をあらかじめ聞いておいてもいいでしょう。

(1)挙式

撮影ポイントは参列場所。バージンロードを歩く新郎新婦を収めるために、できれば通路側に並びましょう。
<設定はこれ!▶︎ 絞り:F4.5 / ISO:1000 / SS:1/250 秒>

(2)フラワーシャワー

空に舞う花やしゃぼん玉を入れながら、少し引いた位置から低いアングルで撮るのがお勧め。
<設定はこれ!▶︎ 絞り:F3.5 / ISO:ISO100 / SS:1/320 秒>

(3)乾杯

グラスを掲げるシーンだけだとありがちな1枚に。お酒が注がれる瞬間にも目を向けてみて。
<設定はこれ!▶︎ 絞り:F4.5 / ISO:ISO3200 / SS:1/80 秒>

(4)ケーキバイト

動きがある、見逃せないシーン。いい瞬間を逃さないように連写で撮影するのがポイント。
<設定はこれ!▶︎ 絞り:F4.5 / ISO:ISO1600 / SS:1/100 秒>

(5)スピーチ

会場は暗いシーンが多いのでブレないようISO感度をあげて、表情をしっかり抑えよう。
<設定はこれ!▶︎ 絞り:F2.8 / ISO:ISO1600 / SS:1/200 秒>

(6)祝辞・花束贈呈

クライマックス。撮影に夢中で前のめりになり過ぎるなど、他の人の迷惑にならないよう注意!
<設定はこれ!▶︎ 絞り:F2.8 / ISO:ISO2000 / SS:1/60 秒>
 

3.心の動きを写真にしよう

序盤では緊張していた新郎新婦がだんだん笑顔になってきます。2人の気持ちの変化に気づき、表情の移り変わりを切りとれると良いでしょう。アクションごとに見ていくのがポイントです。
たとえば指輪交換や、新郎が花嫁のベールを上げる瞬間、ケーキ入刀など、場面ごとの2人の動きを意識してみて。
表情を写すときには、笑いそう、泣きそうという一歩手前のタイミングでシャッターを切ると、写真では満面の笑みや泣き出す瞬間がとらえられます。
こういう表情の変化に気づけるのは友達ならでは。

さらに、ご両親や列席者のいい表情も撮れるよう、周囲にも気を配りましょう。

いかがでしたか?
今回は基本編として、カメラ選びと外せない撮影ポイントについてご紹介しました。
次回はステップアップとして「喜ばれる写真の工夫と光をつくるコツ」をお届けします。

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今回の記事は「PHaT PHOTO 87号」の一部をご紹介したものです。
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