体の傷や痕を愛おしく撮影|台湾「Wonder Foto Day」PHaT PHOTO賞 ノミネート Winnie Tsai


関西御苗場のパートナーとして、相互展示を行っている台湾の写真イベントWonder Foto Day。

関西御苗場で選ばれた作家をWonder Foto Dayで、Wonder Foto Dayで選ばれた作家を関西御苗場で展示し、交流を行っています。

本ページでは今年4月に開催されたWonder Foto Dayにて「PHaT PHOTO」がノミネートに選出したWinnie Tsaiの作品をご紹介します。

「PHaT PHOTO」賞ノミネート Winnie Tsai『rawpink』

Winnieが撮影しているのは、自分や友人の体の一部分にできたあざや傷やにきびの痕など。

自身の太もものあざを見つけて、少しピンクがかった色のグラデーションが美しいと感じて写したのが、撮り始めたきっかけだそうです。

あざや傷の写真を見るとき、痛々しさや苦しさを感じることも多いですが、Winnieの作品を見て感じたのは、きれいなピンクや青みがかった色のグラデ―ションと、それを愛おしく見つめている作者のまなざしでした。

これらの傷は永遠に残るものではなく、日常生活の知らない間に、少しの不注意のためにできて、知らない間に消えていくような、一過性のものです。
日々活動しているからこそできた傷やあざで、それは生きている「小さな証」のようにも思えます。

毎日の生活の中で小さな幸せを感じるのと同じように、すぐ忘れてしまうほどの小さな痛みや苦しさを感じることもあります。

そうやっていつか消える痛みや苦しさに、美しさを見出したWinnieの繊細な感覚が素晴らしいと感じた作品でした。

Winnie Tsai
写真家。2016年にWonder Foto Dayにて龍國英レビュアー賞を受賞。2017年にTaipei Art Photo Young Talentに参加した。アートワークの他に、ポートレイトやスチルライフなど、商業写真の撮影も行っている。
www.tsaitsuyun.com

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