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「PHaT PHOTO」写真教室ビギナークラス受講生の作品と講評を一挙紹介!

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「PHaT PHOTO」写真教室のビギナークラスは、現在、オンライン受講できる2つのコース、「いつでも受講コース」と「ライブ受講コース」があります。

「いつでも受講コース」の担任は、写真家のテラウチマサト先生。
本記事では、動画視聴で時間や場所を選ばず受講できて、毎月、宿題の講評コメントも動画で視聴できる、「いつでも受講コース」に通っていただいている生徒さんの作品の中から、8作品をピックアップ。テラウチ先生の講評コメントと一緒に紹介させていただきます!

編集部が気になった作品を8枚セレクト!

人々の息吹が写る雄大な写真。あと少しのコツ

photo:yamataniさん(4月生)

「初めて雪山で過ごした夜とのことです。富山県にある3千メートル級の見事な立山連邦に囲まれた、数多のテントの灯火。月明かりの山影なのか、光が当たっているところと当たっていないところの影のリズムが面白いです。まるで雪山の中に光輝く生命体がドキッ、ドキッと脈打っているようです。
改善するとしたら、露出補正を1/2アンダーにして少し暗くすると、星々がもっと見えてきて、山肌の影も濃くなり、また少し色が飛んでいるテントの明かりも抑えられたのではないでしょうか。いずれにしても、聖なる雪山の中に、人々の息吹が写っているようです。雄大な風景が撮れていました」(テラウチ先生)

いいシチュエーションで狙うべきタイミングとは?

photo:トルシン敬子さん(4月生)

「波は、寄せて返すの繰り返し。波がぐっと来て、頂点を超えて引いていくとき、砂浜は鏡の面のようになって美しい空を映し出します。そしてその波打ち際に犬がいて、とてもいいシチュエーションです。「未来への記憶」という宿題のテーマでしたが、いろんなことを想像させられました。
犬のポーズはもう少し改善点があるかもしれないですね。犬が遠くを見ていれば、この犬の「未来への記憶」になるだろうし、喜んで跳ねていたら、そのジャンプを見ていたトルシン敬子さんの記憶になる。犬の動きと波の引いていくタイミングが重要な写真だと思います。ただ、色がとてもきれいだったので、シンプルに素敵な写真だなと思いました」(テラウチ先生)

明暗の配合はベスト。主役とわき役があと少し!

photo:yonekoさん(5月生)

「ローマ市外で恋人たちが仲良く歩いていたシーンを撮ったとのこと。他に人影がないので、朝でしょうか。この写真の魅力は、手前の道は暗いのですが、道路が右に曲がっていて、その先から光が来ているところです。暗さと明るさの配合がうまくいきました。欲を言えば、メインとなるカップルの大きさが少し小さいので、もう少し駆け寄って距離を詰めて撮影するか、手前にわき役となる鳩などの動物がいたり、右側のショーウィンドーに映るカップルの姿が活かせると、より面白い写真になったと思います」(テラウチ先生)

かっこよさにプラスアルファを。スローシャッターに何を足す?

photo:桐生優成さん(5月生)

「横断歩道にカメラを置いてスローシャッターで撮られているのでしょうか。勇気あるスタイルです。カメラを地面に固定して、その前を動くものがぶれて写っています。どちらに行こうか迷っている人がいたり、目の前を足早に動く人がきれいに透けていたり。このカッコよさに、ヒューマン、ペーソスなどのエッセンスを入れていくと、もっとオリジナリティが出てくると思います。例えば信号の色やUターン禁止のマークを意図的に使うとどうなのか。技法の面白さだけでなく、それ以外にも注意しながらカメラアングルを決められるようになると、作品に力が増していくのではと思いました」(テラウチ先生)

自分が感じたポルトらしさを表現するには?

photo:Shokoさん(6月生)

「ポルトガルのポルトへ行った際に、ポルトらしい表情が出ていると思い、マクロレンズで撮影されたとのこと。前景や背景をぼかして、見たいところだけを切り取れる、いいレンズを選択されましたね。この写真には、2つアドバイスがあります。1つは、ポストから顔を出しているチラシの見せ方。そういう些細なところにこだわっていきましょう。
また、Shokoさんが『ポルトの色は、このポストの緑だと思った』とおっしゃられていたので、この写真の主役は緑にしたいところ。白いチラシをメインで撮ったために、露出が見た目よりアンダーになってしまいました。露出を変えて緑色を美しく出す工夫ができたら、このポストの古びてさびた緑色をもっと表現できたかもしれませんね。好きなものを撮る楽しさを感じました」(テラウチ先生)

ベストタイミングの1枚。この写真の改善点とは?

photo:namikoさん(6月生)

「『私の街』というテーマの宿題で提出していただきました。この写真の魅力は、映り込んでいる影の形のよさ、オレンジの色の夕日、映り込んだ家の壁がグレーに近い色で夕日とマッチしたこと。そしておしゃれな出窓にレースのカーテンがあったことだと思います。左側の白い前ボケ、右側の緑の前ボケも幻想的でよかったです。1か所だけ、左側にクーラーの室外機なのか、文字が書かれたシールが気になりました。このシールを外す方法を考えられたらもっとよかったかもしれません。
この影はすぐに消えてしまいますから、1回シャッターを押した後、時間の許す限り、ほかのポジションからの撮影を考えてみましょう。もう少し窓の上を入れてみたり、この文字の上に左の前ボケをかぶせたり、縦位置を検討したり。この点が解消されたら、もっといい1枚になったと思いました」(テラウチ先生)

撮影ポジションが絶妙。自分の「基準」をつくろう

photo:ユーシさん(7月生)

「雨上がりの独特な雰囲気や西日が強くきれいだったので撮影されたとのこと。すごくうまい写真です。グラウンドに水たまりがあって、向こう側から差し込む光の反射で空が写り込んでいる。草の模様や、少し剥げて土が見えている感じもいい。それは、ユーシさんが選んだ撮影ポジションが良いということです。こういう大風景の中に、点在する人物を入れて撮るというのは、いまとても流行っていますね。
そして、改めてこの写真、大自然の中に人が点在する風景をとらえようとしたときに考えたい改善ポイントは、画面上のほうの人物や人物以外のものが中途半端に写っていてるところがあって、もったいないですよね。1年を通したアドバイスですが、ユーシさんやみなさんの中で、自分の中の「基準」を作ってみてください。こういった大地の中に小さく人を点在させる写真の、基準は何か。それを考えて撮ってみる! 次の作品も楽しみにしています」(テラウチ先生)

やさしい気持ちが伝わる写真。ピントの合う位置が重要!

photo:yoocoさん(7月生)

「この写真を見たとき、さわやかできれいだなと思う反面、どこかにyoocoさんが感じていた寂しさみたいなものも感じました。それは後ろに写っている、水色があるからだと思います。水色はさわやかな気持ちにさせてくれることもありますが、悲しみを伝えることもできます。この水色が効いていました。被写界深度を浅くしたことによって、悲しいけれど、ありがたい気持ちみたいな微妙に揺れている心理も出ていて、味わい深い写真だなと思います。
この写真にアドバイスをするとしたら、いまはf値を開放にして、一番小さい数値で撮影し、ピントの合う範囲を狭くしてると思うのですが、もう少しだけ、被写界深度を深くして菊の中心がもうちょっと見えるようにされた方が、よりうまくいったのではないかと思います。いずれにしても、やさしい気持ちが多重構造で伝わってくる写真だと思いました」(テラウチ先生)


いかがでしたか?
「PHaT PHOTO」写真教室のビギナークラスでは、カメラのテクニックや操作方法だけでなく、生徒それぞれの感性を磨き、個性を伸ばすことをモットーに、授業を行っています。写真表現の「ビギナー」として、初心者はもちろん、既に様々な教室で学んだ経験のある人も、写真をいちから学んでみませんか。 

「PHaT PHOTO」写真教室ビギナークラスの2コースを紹介!

「PHaT PHOTO」写真教室ビギナークラスでは、皆さんのライフスタイルにあわせた2つのオンラインコースをご用意しています。ご興味のある方は個別説明会を開催します。お好きな日時をご連絡ください。

1.いつでも受講コース

動画視聴で受講することができるため、ライフスタイルに合わせた時間・場所で受講することが可能です。授業動画を繰り返し見て学ぶだけでなく、毎月テーマが与えられて提出する宿題は講師が丁寧に講評して、こちらも動画でフィードバックをもらうことができます。先生や生徒同士の質問や会話は専用のチャットツールで行います。毎月開講しているので、何月からでも参加が可能です。
2.ライブ受講コース


ビデオ会議システムの「ZOOM」で授業や講評を受けるため、リアルタイムで質問や会話が可能です。毎月決まった日時に授業があるため、受講リズムをつくって学ぶことができます。先生や生徒とのコミュニケーションを重視する人はZOOMコースがおすすめです。4月・7月・10月・1月の年4回開講月があります。

 

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