PPC 100 Point Gallery Vol.27 カメダリョウさん
写真雑誌「PHaT PHOTO」の人気誌上写真コンテスト「PHaT PHOTO CONTEST(PPC)」。毎号異なる3名の写真関係者を審査員としてお招きし、座談会形式で審査を行います。
PPCは入選や応募するとポイントが加算(※)され、見事累計100ポイントを達成した方には、デジタル雑誌および本Webマガジンにて作品とインタビューを掲載します。
今回は、27人目の達成者であるカメダリョウさんの作品を紹介します。
(※)各審査員が選出した1位(10pt)、2位(6pt)、3位(4pt)のほか、入選2pt、もうちょっとで入選!1.5pt、応募するだけでも1ptが加算されます。現在のポイントランキングはこちらに掲載しています。
多彩な引出しの源は、
閃きと撮影を楽しむ姿勢
2011年からPPCへの応募を始めたカメダさんは「子どものころは美術が苦手だったし、写真も上手ではない」と自身を控えめに評価しています。これまで1位に入選したことがなく、掲載された大半は「もうちょっとで入選」であったためです。それでも、「PPCは上手い順に選ばれているわけではない。ひねくれたものの見方を評価してくれたおかげだろう」と分析し、「成果と課題と。もうちょっと頑張ってみよう」と意気込みを語ってくれました。
これまで37回の応募中、23回もの掲載回数はPPC において稀有。高い着眼力だけでなく、「相手に自分の閃きを伝えたい」と写真を楽しんでいることが、100ポイント達成に繋がったのかもしれません。
photo:Ryo Kameda
過去の受賞作品から
常任審査員 テラウチマサトからの言葉
カメダさんとの出合いは誌面ではなく、私が関わらせていただいた長野県駒ヶ根市における写真プロジェクトでした。「こまがね美しく撮り隊」という撮影チームの一員としてカメダさんも参加されていました。そのときのカメダさんは、斜に構え、どこか人を食ったような、いまのカメダ作品にも通じるアウトサイダーな空気満載。前列左から半身で私を睨みつけていた姿を覚えています。可愛かったです。
そのカメダさんがいつのまにか「撮り隊」のリーダーとして存在を強くされていったのは、ひとえに写真と文章の力によるものです。写真は、撮る視点やアイディア、撮影技術において。文章は、人とは違う観点での書き方において優れた特徴がありました。掲載作品を観てもわかるように、ウィットに富んだ作品、ペーソスを感じさせる作品、新たな撮影手法の作品等々と素晴らしい視点と同じく多才です。もともと上手い方だったのでしょうが、カメラの進化と共に並走し写真センスをアップさせてこられたことを感じます。
いまや駒ヶ根のエース。これからも「もっと上位にすれば良かった」などとあとで講評してしまうような、深く斬新なカメダ作品に期待しています。
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