1. HOME
  2. Magazine
  3. パリ・フォト、フォトフィーヴァー、ヨーロッパ写真美術館…ZOOMS JAPAN2018 受賞者と行く パリ写真旅レポート!
Magazine

パリ・フォト、フォトフィーヴァー、ヨーロッパ写真美術館…ZOOMS JAPAN2018 受賞者と行く パリ写真旅レポート!

Magazine, レポート


(左)ZOOMS JAPAN2018エディター賞・小宮山桂さん(右)パブリック賞・羅思琦さん

2016年から始まったフォトアワードZOOMS JAPAN。
CP+(シーピープラス)が日本人写真家の世界への挑戦を応援するために立ち上げた新しい写真賞です。
本賞の最大の魅力は、パリのサロン・ド・ラ・フォトでの展示と、
写真イベントで盛り上がる11月のパリで、写真イベントや注目の展覧会を巡ったり、
パリの写真関係者に写真を観てもらえること!
2018年11月に開催された受賞特典のパリ写真ツアーをダイジェストでご紹介していきます。

ZOOMS JAPANとは?
サロン・ド・ラ・フォトが主催するフランスの写真賞Les ZOOMSに共感して、CP+が2016年に立ち上げたフォトアワード。Les ZOOMSは、毎年フランスの写真誌9誌の編集長がそれぞれ1人の写真家を推薦し、一般投票によるパブリック賞と編集長が選ぶプレス賞の2つを決定。日本では一般公募で作品を募集し、カメラ・写真専門誌の編集長たちによってエディター賞が選ばれ、一般投票でパブリック賞が選ばれます。
ZOOMS JAPAN 2018受賞者の作品はこちら

魅力1.サロン・ド・ラ・フォトで展示&トークショー

サロン・ド・ラ・フォトは、CP+の友好イベントである、大規模なカメラの展示会。日本のCP+と同じように、多くのカメラ・写真ファンが楽しみにしているイベントで、各メーカー趣向を凝らしたブースでにぎわいます。

優雅なパフォーマンスが印象的だったキヤノンブース。

展示スペースは2階中央のとてもいい位置。パリの方の反応が気になります…。

フランスと日本の写真・カメラ雑誌の編集長と一緒にトークショー。フランスの編集者からの質問に答えます。たくさんのオーディエンスで緊張しますが、フランスの雑誌編集長や大勢の方に作品を知ってもらえるチャンスです。

魅力2.フランスの写真関係者によるポートフォリオレビュー!

何と言ってもZOOMS JAPANの最大の魅力は、このパリツアーが、ただの観光ツアーではないこと。パリのギャラリーや写真関係者にポートフォリオを見ていただき、気に入ってもらえれば、作品を取り扱ってもらえるチャンスもあります!

パリ最古の写真ギャラリー ギャルリ・アガット・ガイヤール。

ギャルリ・レ・フィーユ・デュ・カルヴェール。

サロン・ド・ラ・フォトのアーティスティックディレクターのサイモン氏にも、作品を見ていただきました!

さらにパリで活躍するアーティスト、マルタン・ドルジュヴァルのアトリエを見学させていただいた後、ポートフォリオを見ていただきました。2人の作品に大変興味を持ってくれたようです。

魅力3.写真イベントで盛り上がる11月のパリ、イベント&写真展を巡る!

さてZOOMS JAPANの受賞特典ツアーでは、今後の作品制作の勉強もかねて、さまざまな写真イベントや写真展を視察できるのも、魅力のひとつ。今回訪れた場所の一部をご紹介します!

パリ・フォト(Paris Photo)

今回もやってきました! 多くの写真ファンが入り口に列をなすパリ・フォト。コンコルド広場とシャンゼリゼ通りの中間にある巨大なグラン・パレ国立ギャラリーで開催されています。世界で活躍する日本人の写真家の作品も多数展示されていました。168のギャラリーと31のブック・ディーラーが集まるこのフェアでは、それぞれに見ごたえのある作品展示や写真集の販売をしています。


ユミコチバアソシエイツで展示していた、木村伊兵衛写真賞受賞作家の鷹野隆大さんに遭遇!

フォト・フィーヴァー(fotofever)

ルーブル美術館の地下にある、カルーゼル・デュ・ルーヴルで開催されているフォト・フィーヴァーは、パリ・フォトよりもカジュアルな値段で買えるフォトフェア。新進気鋭の若手作家が中心です。ユニークで挑戦的な作品に出会える楽しさがあります。



以前、御苗場のTEZUKAYAMA GALLERYのレビュアー賞を受賞した髙倉大輔さんが、TEZUKAYAMA GALLERYのブースで個展をしていました! 高倉さんは今年のCP+のメインビジュアルを手掛けています。

ヨーロッパ写真美術館

ヨーロッパ写真美術館(MEP)は、1706年に建てられた個人邸宅を改築し、1996年に開館した美術館。訪れたときにはアーティストのJRの展覧会が開催されていました。

案内してくださったのは、元館長のジャン=リュック・モンテロッソ氏。

全行程で通訳の方がついてくださるので、キュレーターの解説もしっかり理解して学べます。


警官やハンター、また銃による事故で家族を失った人、反対運動をしている人など銃にかかわりの深い人物250人に、「武器を持つということ」についてインタビューし、制作した作品。アメリカの「TIME」誌の表紙を飾りました。

ポリコピーズ(Polycopies)

セーヌ川船上で開催されるブックフェア。日本の出版レーベルも多数参加しています。


ZEN PHOTO GALLERYのブースで、2016年の第1回目の受賞者、山本雅紀さんの写真集『我が家』を発見!

オフ・プリント(OFF PRINT PARIS)

サンジェルマン・デ・プレの中心部にある国立高等美術学校で開かれているブックフェア。17世紀初頭にできた建物の中で、写真集やZINEを探すのが楽しい! 歩くのも大変なほどの盛況で、多くの写真ファンがいい本に出合うため、真剣にブースを観て周っていました。

芸術アカデミー(Académie des Beaux-Arts)

フランス学士院を構成するアカデミーのひとつ、芸術アカデミー。絵画・彫刻・音楽・写真など8つのセクションからなっています。

この厳かな会議室は、なんと1839年に世界で初めてダゲレオタイプが発表された場所。歴史的な空間に立ち、胸が高鳴ります。
ふだんは入れない、芸術アカデミーの図書室も特別に見学させていただきました。

アンリ・カルティエ=ブレッソン財団(Fondation Henri Cartier-Bresson)

アンリ・カルティエ=ブレッソンの奥様も写真家だったことをご存知ですか?  マレ地区に移転したばかりのアンリ・カルティエ=ブレッソン財団のグランドオープンとして、ブレッソンの妻で写真家のマルティーヌ・フランクの回顧展が開催されていました。

ブレッソンのような巧みな構図を駆使しながらも、また違った魅力のあるスナップの数々です。

ご紹介した以外にも、フォト・サンジェルマン(Photo Saint Germain)でにぎわうパリの町を歩きながら、見つけたギャラリーに入って作品をじっくり鑑賞したり、街並みをスナップして楽しんだり、思いっきり写真に浸れたパリ写真ツアー。
(カップルに写真撮影を頼まれた受賞者の2人)

ぜひ皆さんもZOOMS JAPANに応募して、次回のチャンスをつかんでくださいね!

ZOOMS JAPAN
CP+2019で次回の受賞者の作品展示が行われます。ぜひ、足をお運びください。
ZOOMS JAPAN2019受賞者はコチラ!
カメラと写真映像のワールドプレミアショー CP+(シーピープラス)2019
2019年2月28日(木)~3月3日(日)
パシフィコ横浜/大さん橋ホール
入場料:1,500円(税込)がウェブ事前登録で無料に!
www.cpplus.jp

次回「ZOOMS JAPAN」の募集は、2019年4月予定! 募集告知はWebサイトにて。ぜひお見逃しなく。

この記事を読んだあなたにおすすめ

ZOOMS JAPAN 2017 受賞者と行く パリ写真旅レポート!

[フォトコンテスト情報]パリでの展示&4泊6日の写真旅をつかめ! ZOOMS JAPAN 2020 作品募集開始

[フォトコンテスト情報] 編集部がお勧めする海外フォトコンテスト12選



STORY TELLER / 写真家達の物語 vol.37

フォトディレクターの推し写真集

まちスナ日和