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HOW TO / 作品制作のヒント

シャッターを押したタイミングが抜群!ファットフォトコンテストVol.106入選作品発表!


入選「盛り放題」 植田孝志(滋賀県・52歳)

2pt/自由部門/オンライン応募

――続きまして、自由部門で植田孝志さんの作品「盛り放題」です。

大和田 この写真を見た時に、僕だったらストロボをたくだろうなと思いました。マニキュアの赤や、緑色のアイスなど、キッチュなイメージを撮れる要素が整っているので、もっと見せ方の工夫ができたなと。あと、ボケてはいますが文字を説明的に入れるのは、そこに目が向いてしまうので効果的ではないと思います。フレーミングをきっちりして、クローズアップした方がこの素材を生かせるような気がしますね。

有元 ただ食べ物を撮った写真のように見えてしまいました。もう少しソフトクリームに寄ったり、大和田さんが言われたようにストロボをたいてまずそうに見せたり、表現になる方法はもっとたくさんあると思います。

テラウチ 背景が雑な感じがしますね。作品としてはまだ成り立っていないような気がします。面白いという衝動の先を考えて撮れたらよかったです。

 

入選「Rainy town」 小向朋恵(東京都)

2pt/自由部門/オンライン応募

――次に、自由部門で小向朋恵さんの作品「Rainy town」です。

有元 雨、雷、空を合成したものとのことですが、作者の意図が曖昧に感じました。僕は合成をすること自体はとてもいいことだと思っています。でも、合成をするならば、方向性や、その理由を決めることが重要なんですね。この作品は、絵画調にしたいのかリアルにしたいのかどっちつかずかなと。伝えたいメッセージを定めた上で、手を加えて欲しいなと思います。

大和田 写真表現というよりも、手段の方が勝ってしまっている印象があります。手段はもちろんですが、最終的にやりたいイメージの方を大切にしてほしいですね。

テラウチ アニメのセル画のように見えますね。物語が始まる前の何も起こっていない状態。横断歩道に誰か主役を置いたりするところから、作者の方の表現がはじまるかなと思いました。

 

入選「通学駅」 ぐんじゆうじ(栃木県・57歳)

2pt/自由部門/オンライン応募

――最後は、自由部門でぐんじゆうじさんの作品「通学駅」です。

大和田 ストレートで衒いもなく捉えているという意味では、作者の技量の高さが感じられるポートレイトです。ここに、もっと強い表情やきれいな体のフォルムが出ていると、作者の技量の上に写真の偶然性の面白さが出たかなと思います。

テラウチ ぐんじさんは結構女性の際どい写真を撮る印象があるのですが、この写真は新鮮に感じました。被写体の女性の表情など、撮る方に少し迷いが出てしまっているような気がします。

有元 ストレートな作品ですが、まだ完成されていないように見えますね。光やカメラポジションはとてもいいので、このスタイルを磨き上げていってほしいなと思いました。

 


STORY TELLER / 写真家達の物語 vol.37

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まちスナ日和